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V6 大人ジャニーズの世界を提示 グループで再評価 

日経エンタテインメント!

2017/9/1

「V6を誌面で取り上げると反響がすごいらしい」――出版関係者の間で最近よく出るフレーズだ。

CDデビュー22年目の彼らは確かにここにきて再び注目度を高めている。2015年に開催した20周年ツアーはジャニーズの中でも稀に見るチケット争奪戦に。1万人ものファンが代々木体育館周辺にあふれた最終日は、会場の扉を開放し、音漏れ参戦を許可するという異例の措置が取られた。同年11月に復活した、V6が出演するバラエティー番組『学校へ行こう! 2015』は17.8%(関東)の高視聴率を記録。

どちらかと言うと近年は個人活動のイメージが強かった彼らが、グループとしての関心を高めているのは、年齢に応じたイメージ移行が成功しているからにほかならない。男性志向の作品が多い岡田准一、森田剛。生活情報や福祉番組にレギュラーを持つ井ノ原快彦、長野博、坂本昌行、三宅健。各々の得意分野で実績を作ることで、グループの新たな評価軸を得ている。

一方で、6人で作る音楽性の追求やステージの質の向上にもコツコツと打ち込んできた。そのことが20周年を境に再評価され、固定ファンを増やしているのが今だ。原点であるダンスやアクロバットを諦めない姿勢は、アイドル戦国時代の今、幅広い層から共感と尊敬を集めている。

勢いを象徴するように8月9日には4年半ぶりのオリジナルアルバム『The ONES』をリリース。収録している全楽曲のミュージックビデオを撮影するなど驚きの大ボリュームで勝負に出た。作詞作曲陣に石野卓球、秦基博、秋元康らを迎えた同アルバムは、人生の不条理さも受け入れて生きて行こうとする楽曲が目立つ。それはかつて自身が歌っていた「若者への応援歌」とは明らかに一線を画す歌世界。V6がこれから見せてくれる「大人ジャニーズ」の世界を示唆しているかのようだ。

気が付けば、ジャニーズ事務所の中で歌って踊るグループの最古参となった。この6人組は、いよいよ諸先輩たちも成し得なかった未知のフェーズに足を踏み入れようとしている。

(ライター 上甲薫、木村尚恵)

[日経エンタテインメント! 2017年9月号の記事を再構成]

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