――テレビ番組に出演する時のスタイルは自分で決められるのですか。

「木曜、金曜の朝の番組はスタイリストさんにお願いしていますが、何の注文も出しません。思いがけない着こなしが提案されると、なるほど、これは面白いとうれしくなる。自分だったら絶対そんなスタイリングも色合わせもしないのだから、参考になるじゃないですか」

面白いものが売っていると聞くとすぐ店にのぞきに行くテリー伊藤さんのフットワークの良さはファッション業界でも評判だ

「それ以外はほぼすべて自前です。安いファストファッションもいいし、ドンキ(ディスカウントストアのドン・キホーテ)で売っている服、下町で売っていそうな強面(こわもて)ファッションを、どうかっこよく、面白く着てやろうかと考える。もしテレビ業界にいなければ、『この素材でなければ』という『~ねばならぬ』ファッションになっていたでしょうね」

――熱心にお店巡りをされています。

「僕はお酒を飲みませんが、洋服屋に行くのは、お酒好きな会社員が仕事帰りにバーに寄って一杯ひっかけ、ほっとする感覚と同じです。洋服屋は僕にとっての『止まり木』なの。古着屋が大好きで中目黒や高円寺、青山などに行きつけが何軒かあります。午後7時とか8時に仕事が終わったら、まだ営業しているな、行こう、となる」

「1時間だけでも店員さんと『最近どうなの』『派手な古いアロハがいいですよ』なんて会話するでしょう。そうか、と、昔買った古いアロハを引っ張り出す。古着屋の店員さんは海外にしょっちゅう買い付けに行き、目利きですし情報量がすごいんです。高円寺の店でアメリカのラッパーの間で最近、ぴたぴたのジャージーがはやっている、と教えてもらい試してみる。服好きが知りたい情報を持っているし、面白いものが見つかる。だから古着屋が好き」

(聞き手は編集委員 松本和佳)

後編「『遊び』こそ王道! これがお洒落「マセがき」の結論だ」もあわせてお読みください。

「リーダーが語る 仕事の装い」は随時掲載です。

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