インスタ使いにオススメ 「ギガが減らない」格安SIM

「ギガが減る」ことを気にせずインスタグラムを楽しめる格安SIMがある(PIXTA)
「ギガが減る」ことを気にせずインスタグラムを楽しめる格安SIMがある(PIXTA)

「ギガが減るネットサービス」と聞いて何を連想するだろうか。YouTubeをはじめとする動画サービス? 確かに動画は通信容量を消費するが、意外に見落としがちなのが「インスタグラム」だ。大量の写真の共有に加え、最近の主流はショートムービーの投稿。調子に乗ってスマートフォン(スマホ)で見ていると、あっという間にギガが減ることになる。ギガは減らしたくない、でもインスタはこまめにチェックしたい。そんな場合に頼りになるのが「カウントフリー」の格安SIMだ(※「ギガが減る」は、スマホなどで契約しているデータ通信量の残量が減っていることを意味する若者言葉)

朝の通学だけで0.2ギガ減った

埼玉県のAさんは、月末、初めてスマホの通信速度が制限されて驚いた。Aさんは家族3人でドコモのシェアパックを契約しており、契約時特典も加えると毎月使える通信量は21ギガバイト。これまで容量を使い切ったことはなかったのだ。家族の通信量を確認すると、高校生の娘が14ギガバイトも使っていた。彼女の前日の通信量は1日で0.5ギガバイト。30日で15ギガバイト消費する計算になる。

彼女に確認すると「スマホの使い方は特に変わっていない」という。小まめに通信量を確認するように伝えたところ、朝、学校についた時点ですでに0.2ギガバイトを消費していた。これは父親であるAさんの一日の平均使用量だ。

Aさんと娘のLINE。娘によれば学校から帰るときに確認したら、すでに0.2GB消費されていたという。「朝の通学の時にしかスマホは使っていない」とのこと

登校中に使っていたアプリを確認するとツイッターとインスタグラムだけだという。以前に比べるとインスタグラムを使う比率が増えてきたという彼女に、外出先でのインスタグラムの利用を控えめにするように伝えてみたところ、1日の通信量が半分以下に抑えられた。

実際、SNSのなかでも、インスタグラムによる通信容量の消費率は大きい。テキストが中心のLINE、ツイッターなどとは異なり、インスタグラムでは誰かがシェアした写真や動画を毎回必ず読み込むことになる。画像ファイルや動画ファイルはテキストデータよりもデータ容量がはるかに大きいため、必然的に通信量も増えてしまう。

20代の女性Bさんもインスタグラムのヘビーユーザー。自分から写真を投稿する頻度は1日3回程度だが、もはや癖のように「暇さえあれば(インスタグラムを)開いちゃう」という。

インスタグラムの目的は料理。働きながら子育てをしているBさんは料理の写真を投稿し、多くの人に見てもらうことで、家族の食事を作るモチベーションを保っている。自宅ではWi-Fiが使えるため、毎月の通信量自体は2ギガバイト程度だが、「(使った通信容量の)8割はインスタグラム」(Bさん)だという。

インスタグラムの通信量を抑える一つの方法がBさんのように「Wi-Fi環境下で使う」ことだ。またインスタグラムのアプリの設定メニューにある「データ使用量を軽減」という項目をオンにする対策もある。

インスタグラムの設定メニューには「データ使用量を軽減」という項目がある

実際に「データ使用量を軽減」がオフの状態とオンにした状態のそれぞれで、インスタグラムのデータ通信量をチェックしてみた(ZenFone 3にインストールしたAndroid版インスタグラムで、検索タブの写真を連続して閲覧)。

すると、オフのままでは1時間当たり462MB消費したが、オンにしたところ270MBまで抑えられた。たしかに、「データ使用量を軽減」を有効にすることで、通信量を節約できるようだ。

しかし、外出先でWi-Fi環境が利用できるとは限らないし、「データ使用量を軽減」メニューの下には「使用する携帯ネットワーク量を下げると、インスタグラムのパフォーマンスに影響する可能性があります(例:写真や動画の読み込み速度の低下)。」という注意書きがあり、実際にオフの時よりも読み込みが遅かった。インスタグラムを楽しんでいる人の中には、「外出先でもチェックしたい」「動画も快適に楽しみたい」「使う頻度を下げたくない」という人もいるだろう。最近、そんな人たちに支持されているのが「カウントフリー」の格安SIMだ。

格安SIM契約の決め手に

格安SIMには、特定のサービスで使った通信量を無料にしているものがある。対象となるサービスは格安SIMによって異なるが「ツイッター」「Facebook」「LINE」などのSNSや、「YouTube」「Google Play Music」「Apple Music」「AbemaTV」などの動画/音楽配信サービスが多い。これらで使用した通信量がカウントされないので、「カウントフリー」と呼ぶ(記事「特定の動画・音楽視聴が安く 格安SIMの新トレンド」参照)。

カウントフリーの中にはインスタグラムを対象としている格安SIMもあり、人気が高まっているという。

「『特に通信容量を消費するインスタグラムがカウントフリーなのは助かる』『インスタグラムがカウントフリーの対象になったことで利用頻度が上がった』といった声が聞かれます」(LINEモバイル担当者)

「インスタグラムのカウントフリーは10代~20代の女性を中心に関心を持っていただいていますが、最近では30代以上の主婦層からも『契約の決め手になった』という声が聞かれます」(FREETEL SIM担当者)

FREETEL SIMを運営するフリーテルの実店舗「フリーテルショップ」では、インスタグラムをはじめとした一部SNSの通信が無料になることを示すポスターを掲示しており、「ポスターを見て来店される人もいる」(FREETEL SIM担当者)という。

フリーテルが実店舗に掲示しているポスター

「LINEモバイル」(LINE)では「コミュニケーションプラン」と「MUSIC+プラン」のすべての料金プラン、「FREETEL SIM」(フリーテル)では「定額プラン」の毎月3ギガバイト以上の料金プランにおいて、インスタグラムはカウントフリーの対象になっている。インスタグラムでタイムライン上の写真や動画を見たり、自分から写真や動画を投稿したりしても、通信量を消費しない(ライブストリーミングの視聴など、一部の機能は対象外)。

特にLINEモバイルは、通信容量を使い切って通信速度が低速に制限されている状態でも、対象のアプリによる通信は速度が制限されない。動画などを見すぎて毎月の容量を使い切ってしまい、通信が低速になった場合でも、インスタグラムは通常の速度で利用できるのだ。

格安SIMというと「料金を抑える」というイメージが強いかもしれないが、カウントフリーのように、特定の目的のためにあえて格安SIMを選ぶ、というケースも増えている(結果的に料金を抑えることにもつながる)。ギガを減らさずにネットを楽しみたい人は、自分に合ったカウントフリーSIMを探してみるといいだろう。

(ライター 松村武宏)

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