立つペンケース、大人も支持 働き方の変化で機能進化納富廉邦のステーショナリー進化形

老舗のコクヨも2016年1月、元祖立つペンケース「ネオクリッツ」を大人っぽくアレンジした「ネオクリッツフラット」を発売。コロンとして、ややカバンの中で場所を取る「ネオクリッツ」を平たくし、シックなカラーリングで大人のカバンの中に入れやすくなった。

コクヨ「ネオクリッツフラット」 容量をほぼ変えずに、畳んだ時の形を平たくし、カバンなどへの収納をスムーズにしたネオクリッツのバリエーション。より大人向けの製品になった

2016年2月に発売されたリヒトラブの「SMART FIT ACTACT スタンドペンケース」は、シリコン製で円筒形のペンケース。蓋を開けて底の突起を押すと、中に入れたものが顔を出す仕組み。ぬれても大丈夫なシリコン製なので、旅行に歯ブラシなどを入れて持っていくのにも使える。

リヒトラブ「SMART FIT ACTACT スタンドペンケース」 シリコン製のペンケースで、蓋を開けて底の出っ張りを押すと、ペン立てになる。円柱形と楕円柱形がある。アメニティグッズ入れとして旅でも重宝する

これらのペンケースは、カフェの狭いスペースでも使いやすく、また筆記具だけでなく充電ケーブルなど、仕事で使うツールをまとめて持ち歩いて、好きな場所を仕事場のデスクにしてしまえるのが魅力。「立つペンケース」は、これからもいくつかの新しいアイデアを持つ商品の発売を控えている。この分野、まだまだ面白い製品が続くようだ。

トレーになるペンケースも登場

また、「立つ」タイプではなく、横にして使うことで、ペントレーになるタイプも増えてきた。目的の筆記具やツールを見つけやすく、平たいので、カバンの中やノートなどと一緒に持ち歩けるのが、より大人向きと言えるだろう。

例えばコクヨの「with+」(2016年8月)は、その平たさと、使用時にはペントレーになること、ノートなどの端に引っ掛けて持ち歩けることが特徴。モバイル型のペンケースだ。

コクヨ「with+」 適当にペンを入れても、何となくキレイに並んでくれるのも魅力。またコロンとした形になりがちの大容量型ペンケースにあって、この薄さは魅力だ

またミドリの「パルプペンケース」(2014年10月)のような、素材の面白さと、ペンを入れるコンテナともいうべきミニマムなデザインのペンケースも、大人のペンケースとしての新しい方向性を見せてくれている。

ミドリ「パルプペンケース」 100%古紙製のパルプを使って作ったシンプルなコンテナのような風情が魅力。スタックすることもできるので、ストレージとしての利用も可能

大人が使う実用的なペンケースは、新しいジャンルであり、これからも面白い製品が続々登場する可能性が高い分野だ。仕事の効率アップにもつながる道具だけに、注目しておく価値は十分あるだろう。

ちなみにペンケースに関しては、今回紹介したツールボックス的なトレンドとは別に、使いやすくて大人に似合う革の製品も増えている。その流れが始まったのは、以前、紹介した革財布のイノベーションが、日本の皮革デザイナーなどの手で始まったころだ(記事「見たら必ず欲しくなる 革財布のすごいイノベーション」)。次回は、それらの進化系ペンケースを紹介しよう。

納富廉邦
佐賀県出身、フリーライター。IT、伝統芸能、文房具、筆記具、革小物などの装身具、カバンや家電、飲食など、娯楽とモノを中心に執筆。「大人カバンの中身講座」「やかんの本」など著書多数。講演、テレビやラジオの出演、製品プロデュースなども多く手がける。
MONO TRENDY連載記事一覧
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