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立つペンケース、大人も支持 働き方の変化で機能進化

納富廉邦のステーショナリー進化形

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NIKKEI STYLE

たくさんの筆記具を収納でき、しかも使用するときにはペンスタンドにもなるペンケースが増えている。このタイプの製品が支持されるようになった理由は何か。そしてどんな新製品が出ているのか。長年文具を取材し続ける納富廉邦氏が、「消耗品から『高級実用品』へ ボールペン、進化の秘密」「仕事の筆記具変えた、本当に芯が折れないシャープペン」に続き、ビジネスに役立つ最新ペンケースを解説する。

多様な文房具を持ち歩きたい

少し前まで、大人、特に会社員でペンケースを使う人は少なかった。筆箱やペンケースを持ち歩くのは学生時代まで。社会に出ると、カバンかポケットにペンを1本程度、というのが一般的だったのだ。お気に入りの万年筆を保管するための革のペンケースは、嗜好品や装身具の一種として使われていたけれど、筆記具や文具を入れて持ち歩くためのペンケースが、大人の間でも当たり前になったのは、ここ5年くらいの話だろう。

中でも、2015年ごろから注目を集め始めたのが、たくさんの筆記具が収納できるペンケースだ。このタイプのペンケースの先駆者は、コクヨの「ネオクリッツ」(2006年発売)。立てるとペンスタンドになるタイプの構造が話題になり、ペンケースがビジネスツールとしても使われるきっかけをつくった。

収納力が高いペンケースを会社員が持ち歩くようになった背景には、リーマン・ショック以降、文房具が会社から支給されなくなったという事情がある。文房具の歴史を解説する記事では何度も出てくる話だが、リーマン・ショックまでは文房具は会社から支給されるケースが多く、会社員は自分で文房具を買わないのが当たり前だったのだ。

会社員が自分で文房具を買い始めたタイミングに合わせたように、三菱鉛筆の「ジェットストリーム」、パイロットの「フリクションボール」など、ボールペンの歴史を変えるような画期的な製品が登場。さらにその少し前から仕事の効率化に手帳を活用する、いわゆる「手帳ブーム」が来ていたことなども重なり、文房具に目を向けるビジネスパーソンが増えていった。そして最新文房具の便利さ、多様さに気づいた人たちは、さまざまな筆記具を持ち歩きたいと考えるようになる。

働き方の変化も関係している。この頃から、「ノマド」「フリーアドレス」といった、決められたデスクではない場所で仕事をする機会が増えていった。仕事のための道具として文房具を持ち歩く必要性が増していたのだ。実際、ネオクリッツはさまざまなメディアで紹介された。それを見た他社も、「立つペンケース」の大人需要に気がつく。

そうして2016年にペンケース新製品ラッシュが始まったのだ。

ポーチがスタンドに変身

2016年春に発売されたサンスター文具の「DELDE(デルデ) ペンポーチ」は、一見、布製のポーチに見える外観だが、上部のファスナーを開いて、そのままタブを押し下げると、自立するペンスタンドのように使えるという、大容量のペンケース。ちょっとした化粧ポーチにも使えるサイズは、ハサミやテープのりなども余裕で収納できるため、女性を中心に大ヒット。一時は品切れが続くほどの人気になった。

 老舗のコクヨも2016年1月、元祖立つペンケース「ネオクリッツ」を大人っぽくアレンジした「ネオクリッツフラット」を発売。コロンとして、ややカバンの中で場所を取る「ネオクリッツ」を平たくし、シックなカラーリングで大人のカバンの中に入れやすくなった。

2016年2月に発売されたリヒトラブの「SMART FIT ACTACT スタンドペンケース」は、シリコン製で円筒形のペンケース。蓋を開けて底の突起を押すと、中に入れたものが顔を出す仕組み。ぬれても大丈夫なシリコン製なので、旅行に歯ブラシなどを入れて持っていくのにも使える。

これらのペンケースは、カフェの狭いスペースでも使いやすく、また筆記具だけでなく充電ケーブルなど、仕事で使うツールをまとめて持ち歩いて、好きな場所を仕事場のデスクにしてしまえるのが魅力。「立つペンケース」は、これからもいくつかの新しいアイデアを持つ商品の発売を控えている。この分野、まだまだ面白い製品が続くようだ。

トレーになるペンケースも登場

また、「立つ」タイプではなく、横にして使うことで、ペントレーになるタイプも増えてきた。目的の筆記具やツールを見つけやすく、平たいので、カバンの中やノートなどと一緒に持ち歩けるのが、より大人向きと言えるだろう。

例えばコクヨの「with+」(2016年8月)は、その平たさと、使用時にはペントレーになること、ノートなどの端に引っ掛けて持ち歩けることが特徴。モバイル型のペンケースだ。

またミドリの「パルプペンケース」(2014年10月)のような、素材の面白さと、ペンを入れるコンテナともいうべきミニマムなデザインのペンケースも、大人のペンケースとしての新しい方向性を見せてくれている。

大人が使う実用的なペンケースは、新しいジャンルであり、これからも面白い製品が続々登場する可能性が高い分野だ。仕事の効率アップにもつながる道具だけに、注目しておく価値は十分あるだろう。

ちなみにペンケースに関しては、今回紹介したツールボックス的なトレンドとは別に、使いやすくて大人に似合う革の製品も増えている。その流れが始まったのは、以前、紹介した革財布のイノベーションが、日本の皮革デザイナーなどの手で始まったころだ(記事「見たら必ず欲しくなる 革財布のすごいイノベーション」)。次回は、それらの進化系ペンケースを紹介しよう。

納富廉邦
 佐賀県出身、フリーライター。IT、伝統芸能、文房具、筆記具、革小物などの装身具、カバンや家電、飲食など、娯楽とモノを中心に執筆。「大人カバンの中身講座」「やかんの本」など著書多数。講演、テレビやラジオの出演、製品プロデュースなども多く手がける。

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