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水害に備え火災保険の確認を 98年以前の補償は時価 水災補償の縮小では保険料はあまり変わらず

2017/8/12

九州北部を襲った集中豪雨で被害を受けた家屋がいまだ残る杷木星丸地区(5日、福岡県朝倉市)

 7月、九州北部を襲った集中豪雨は大規模な被害をもたらした。水災に備えるには火災保険や火災共済があるが、契約時期などによっては受け取れる保険金に差が出る。家財に保険をかけていない例も多い。補償内容を改めて確認しよう。

■カバーなし商品も

 気象庁によると、強い雨の目安となる「1時間に50ミリ以上の雨」が降った年間回数は増加傾向だ。昨年は台風10号で岩手県や北海道で大規模な被害が発生。国土交通省によると関東・東北豪雨のあった2015年の住宅などの水害被害額は2079億円、床上浸水以上の被害にあった家屋は1万1000棟を超えた。

 大規模な水災では一定条件を満たせば被災者生活再建支援金という公的支援があり、住宅の全壊・流失で最大300万円の支援を受けられる。しかし、この額だけでは生活再建は厳しい。水災リスクに備えるには、火災保険に付帯する水災補償や家財補償に加入する必要がある。

 加入中の火災保険を確認する際、いくつか注意点がある。まず保険金の支払い条件だ。大手損害保険会社が現在扱っている火災保険は建物が全壊した場合、同じような建物を再建できる「再調達価格」に応じて保険金を支払う。保険契約が2000万円なら、損害を受けた場合、原則2000万円を上限に損害額の全額を支払う。

 しかし1998年以前の火災保険は、被災時の時価で損害額を算出する。例えば、新築当時に保険金2000万円で契約していても、被災時に経年劣化で時価が1000万円になっていれば、それが損害額となる。水災被害だと最大で保険金の70%までしか補償しないものもある。

 かつて火災保険は30年超などの長期契約が可能だったため、「保険料を一括払いしたまま、契約内容を変えていない人は多い」(損害保険ジャパン日本興亜)。98年以前に加入した人は注意が必要だ。

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