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子どもケータイ、上手に選ぶには? 機能と料金見比べ

NIKKEIプラス1

2017/8/10

夏休みは子供の行動範囲が広がる

 子どもの行動範囲が広がる夏休み。トラブルに遭わないか心配する親にとって安否確認ができる「子どもケータイ」は強い味方だ。必要な機能を見極めて選べば、家計の負担も抑えられる。

 子どもケータイは、NTTドコモなど携帯電話大手3社が小学生向けに販売している専用機種。防犯ブザーのほか、親が全地球測位システム(GPS)で子どもの現在地を確認できる機能が付いている。トラブル防止のため親や祖父母、学校などあらかじめ登録した相手としか通話やメールのやり取りはできない。原則として親子が同じ携帯会社でなければ使えない。

 ドコモ、au、ソフトバンクの大手3社の機能と料金を比較してみよう。まず毎月必ずかかるのが基本料金と分割払いの端末代。ドコモは900円、auは1043円、ソフトバンクは888円になっている。このうちauは契約から1年間の割引があるため、実質的には3社とも1000円未満。親子間の通話は無料なので、電話で安否確認するだけでいいなら、これ以上の費用はかからない。

 ただし、子どもが他の携帯会社の番号や固定電話にかけると、1分当たり40円の通話料がかかる。ソフトバンクは1回5分までの通話は無料なので、親や祖父母などの携帯会社がバラバラの場合はソフトバンクが有利かもしれない。

 子どもがどこにいるのかGPSで探す位置検索サービスはどうか。ドコモの「イマドコサーチ」は月200円、auの「安心ナビ」は月300円の基本料金がかかり、検索1回につきドコモは5円、auは3円が加算される。一方、ソフトバンクは3月発売の最新機種から基本料金も1回ごとの加算もない「みまもりGPS」というサービスを使えるようにした。

保護者のスマホで経路も確認できる(ソフトバンクの「みまもりGPS」)

 子どもケータイは、こうした機能をどのくらい使うかよく検討して選びたい。2年以内に解約すると、同じ携帯会社で機種変更する場合を除いて約1万円の違約金が課されるからだ。消費生活アドバイザーの山崎俊輔氏は「家族全員の携帯電話の契約について2年間の計画を立ててみるといい」と助言する。

 小学生も高学年になるとスマートフォンをほしがる子が増える。大手3社のスマホは子どもケータイと同じかそれ以上の位置検索サービスが有料で使える。有害サイトを閲覧したり、特定アプリを使ったりできないようにする「フィルタリング」の機能も付いている。

 問題は料金だ。大人と同じスマホを買うと、データ通信量が最小限のプランにして若者向け割引を適用しても月5000円程度の出費になる。auには子ども向けのスマホ機種「ミライエf」があり、親がアプリの利用可能時間などを細かく設定でき、月々の料金もおおむね3000円台までに抑えられる。

 大手3社以外の格安スマホなら1万円以下で手に入る端末もあるが、フィルタリング機能は親自身が組み込まなければならないことも多い。ITジャーナリストの石川温氏は「メーカーによって仕様が異なるため、スマホ操作に慣れた親でないと難しいのではないか」と指摘する。

 一部にはフィルタリング機能を充実させた格安スマホもある。カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)傘下のトーンモバイル(東京・渋谷)の端末だ。親が大手3社のスマホを使っていても、遠隔操作で特定のアプリを使えなくしたり、学校などあらかじめ指定したエリアに入ると通話以外の機能を制限したりできる。端末代を含め月3000円程度でおさまる。

 子ども向けケータイの機能はこれからも進化し、料金プランの選択肢も増えそうだ。位置検索、通話やメールの制限といった必要な機能を見極めたうえで、家族全体の携帯料金の節約につながる中期的な計画を立てよう。

(小山隆史)

[NIKKEIプラス1 2017年8月5日付]

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