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サントリー酒類の高谷優美さん

サントリー酒類の高谷優美さん

サントリー酒類の高谷優美の2017年の夏は特別だ。15年から約1年の産休を経て現場に復帰したのは16年の秋、つまりビール営業としては2年ぶりに迎える夏だからだ。今の役割は首都圏支社の広域営業推進部で営業部隊をしっかりサポートすること。ギラギラの太陽の下、時には吹き出す汗をふきながら自分も外を回り、データや情報収集もこなす。「そう、この感じ」――。優美の大好きな季節がやってきた。

ビールが高級なら食材も高級に

「ほら、このお店のこの数字を見て! うちの『ザ・プレミアム・モルツ』を買う人はお肉も買っている。しかもいつもよりちょっと高級なステーキ用のお肉。ビールが高級なら食材も高級になる。だから『プレモル』をお店に置いてもらえば、お店全体の売上高もあがる。これで押してみよう」。

優美の営業部隊への指示はいつもロジカル(論理的)だ。POSデータの数字を細大漏らさず拾い、整理し、傾向を見る。徹底的に分析し得意先や攻略したいお店の癖を見つけ出す。

そして最後は「『プレモル』を置けばお店にこんなメリットをもたらします。だから『プレモル』をすすめるのです」ときちんと振り付ける。

プレモル、当初は認知されず

「プレモル」は今やサントリーの金看板だ。高級ビールの代名詞的な存在になった。1989年に「モルツ・スーパープレミアム」として樽生(たるなま)を限定発売した当初は、「"高級ビール"って何それ。なんでサントリーなの」と認知度は決して高くなかった。しかし、03年5月、現在の「ザ・プレミアム・モルツ」に名称を変更し販売をスタートすると認知度が向上した。05年には「ザ・プレミアム・モルツ中瓶」でモンドセレクションの「ビール部門グループI」で国産ビール製品初の最高金賞を受賞した。

以後、07年まで3年連続して最高金賞を受賞し「トロフィー」を手にすると人気に一気に火が付く。その後、成長スピードは着実に上がり、16年は10年前の3倍以上のボリュームとなった。

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