日本では公共の場所で転売目的にチケットを売買することは各都道府県の迷惑防止条例で禁止されています。ただし「条例は路上での迷惑行為を防止するためのものなので、ネットでチケットを売買することは規制していない」(転売問題に詳しい田上嘉一弁護士)状況です。国政レベルではライブ・エンタテインメント議員連盟が「ネットでの売買にどんな規制が適切かを議論している」(事務局長の山下貴司衆院議員)という段階です。

コンサートプロモーターズ協会の石川篤総務委員「チケット代の見直しも選択肢」

音楽業界はどんな対策を考えているのでしょうか。コンサート主催者団体であるコンサートプロモーターズ協会の石川篤総務委員に聞きました。

――音楽業界にとって高額転売にはどんな問題がありますか。

コンサートプロモーターズ協会の石川篤総務委員

「転売サイトで高額のチケットを買わなければいけないとファンは使える予算が減ってしまう。しかも転売の利益は音楽業界には入ってこない。ファンがコンサートに行ける回数が減り、グッズなどを買うお金が減り、音楽業界の売り上げも減る」

――本人確認が徹底できれば転売は防げますか。

「本人確認のシステムを導入するための投資額が問題になる。コンサート業界は、演劇やクラシックを除くと、約3500億円の市場規模だ。実はここに100社近い会社がいる。1社あたりの規模が小さく、大きな投資ができない。ぴあなどのチケット販売会社とも協力しながら進められたらと思う」

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