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「更年期かも?」に効くホルモン療法 不調の波小さく

日経ヘルス

2017/9/24

PIXTA

前回記事「更年期かPMSか アラフォー女性襲う体調不調の原因」で解説したように、30代後半からの約10年は、いわば本格的な更年期に突入する前の「揺らぎ」の時期。日経ヘルス編集部は、この時期の不調をリアルな更年期症状=「リア更」に対し、更年期かもしれない症候群=「かも更」と名付けた。

「かも更」や「リア更」の月経異常や体調不良には、婦人科でエストロゲンやプロゲステロンを処方してもらうホルモン療法が有効だ。

まずは「かも更」から──。この時期に多い月経痛や過多月経、周期の乱れ、PMSなどに効果的なのが、女性ホルモンを「整える」治療。「これらの症状が起こるのは、女性ホルモンが増えたり減ったりする変動幅が大きく、その波に揺さぶられているから。ホルモン剤でこの波を小さくしてあげると、症状も軽くなる」と、よしかた産婦人科の善方裕美副院長は話す。

例えば月経痛がひどく、市販の鎮痛剤で我慢している人も多いだろう。こんな場合は低用量のホルモン剤を飲んで、排卵を一時的に抑制。すると子宮内膜の増殖が抑えられ、月経痛や月経量が軽減する。また月経が不順になり、予期せぬときに大量に出血して大慌て……といった場合も、ホルモン剤で周期を整えたり、月経量を減らしたりできる。同時に避妊作用もあるが、服用をやめれば妊娠は可能だ。

イラスト:sino

女性ホルモンを整える治療でよく使われるホルモン剤は、エストロゲン量が「低用量」のもの。いわゆる低用量ピルと呼ばれるものだ。「エストロゲンとプロゲステロンの合剤で、もともとは避妊目的だったが、月経痛や過多月経、PMSなどにも効果があり、現在ではホルモン療法に広く使われている」と、東京歯科大学市川総合病院産婦人科の小川真里子准教授は言う。

なお、低用量という言葉は、過去に避妊目的で使われていた中用量ピルに対してエストロゲン量が少ないという意味。最近は低用量の中でもさらにエストロゲン量を減らしたホルモン剤も登場している(下表)。「エストロゲンの含有量が多いほど、血液の塊が血管に詰まる血栓症のリスクが上がる。その副作用を減らすためにも低用量で、かつ効果の高いホルモン剤が開発されてきた」と善方副院長は話す。

次回は、「リア更」向けの治療法について紹介する。

小川真里子さん
東京歯科大学市川総合病院(千葉県市川市)産婦人科医長。准教授。専門は更年期医学。福島県立医科大学卒業。慶應義塾大学産婦人科を経て、東京歯科大学市川総合病院産婦人科。2015年より現職。日本女性医学学会専門医、日本女性心身医学会認定医など。
善方裕美さん
よしかた産婦人科(横浜市港北区)副院長。横浜市立大学産婦人科女性健康外来でも診療。日本女性医学学会認定女性ヘルスケア専門医、日本骨粗鬆症学会認定医など。著書は『最新版 だって更年期なんだもーん治療編』など。

(ライター 佐田節子、構成:日経ヘルス 岡本藍)

[日経ヘルス2017年9月号の記事を再構成]

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