外国語が苦手でも大丈夫 話せばスマホが瞬時に翻訳
外国語が苦手という人は少なくない。なかでも「話すのが特に難しい」と感じているのではないだろうか。旅行先で道を尋ねてもなかなか通じなかった経験がある人も多いはず。また、買い物をするときに店員と意思疎通ができず困ることもある(図1)。
こうしたときに役立つのが、スマートフォン(スマホ)版グーグル翻訳アプリの会話モードだ。お互いの会話をリアルタイムで翻訳してくれる。双方の言語を指定して会話モードを起動しよう(図2)。スマホに向かって日本語で話すと、話した内容が音声認識され、画面に翻訳結果が表示されると同時に、音声でも読み上げられる(図3)。
スピーカーボタンをタップすると、ボタンがマイクに変わり、画面下部の言語名が赤く表示される。この状態なら、両方の言語を自動で認識できる。2人のうちどちらが話しても、しゃべった内容を認識して相手の言語に翻訳してくれる(図4)。
会話を正しく認識させ、かつ適切な翻訳結果を得るためには、いくつかコツがある(図5)。日本語を外国語に翻訳する場合は、できるだけ「簡潔で正しい日本語」を心がけよう。また、フランス語やドイツ語などを日本語に翻訳したときに意味が通じない結果になることもある。そんなときは、翻訳先を英語にしてみるのも手だ。
もし自分がある程度英語がわかるなら、英語の翻訳結果を見て理解すればよい。英語がわからない場合は、ひと手間かかるが、翻訳結果の英文をコピーし、グーグル翻訳の画面に貼り付けて日本語に翻訳しよう。直接日本語に翻訳するより精度が高い場合が多い。
旅行会話に強いアプリも
「ボイストラ」も、しゃべった内容を認識して相手の言語に翻訳できるアプリ。翻訳結果を再度元の言語に訳した文章が表示されるので、意図が正しく伝わっているか確認できる(図6)。
旅行会話に強いことがこのアプリの特徴だ。海外旅行中、ホテルやレストランなどでの会話に利用したり、外国から日本へ来た観光客と会話したりする場合に便利だ。旅行でよく使う言い回しの翻訳結果をグーグル翻訳と比較したところ、ボイストラのほうが適切な訳を得られる場合が多かった(図7)。
グーグル翻訳のおかげで助かった
筆者は、海外旅行中にグーグル翻訳アプリのおかげで「命拾い」をした経験が何度もある。
フランス語では「R」の発音が特殊なので、会話集のフリガナ通りに発音してもまったく通じなかった(図8)。イントネーションが重要な中国語でも、音声読み上げ機能に助けられた。病院にかかったときも、翻訳アプリのおかげで病状を理解してもらえた(図9)。海外で困ったときには大いに役立つアプリと言えるだろう。
(ライター 岡本ゆかり)
[日経PC21 2017年9月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。