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アナログ時計で電子マネー、Edy内蔵の革バンド登場

日経トレンディネット

2017/8/4

wena wrist leatherでの電子マネー機能の利用イメージ。チャージ(入金)はコンビニのレジなどから現金で行う
日経トレンディネット

 2017年7月3日、ソニーはスマートウォッチ「wena wrist(ウェナリスト)」の新商品として、電子マネー機能搭載のレザーバンド「wena wrist leather(ウェナリストレザー)」を発表した。2017年12月下旬発売で価格は8380円。すでに予約販売はスタートしている。

■革バンドの中にFeliCa

 wena wristは、アナログの時計部分はそのままに、ステンレスバンド部に「電子マネー機能」「通知機能」「活動ログ機能」を内蔵したソニーのスマートウォッチだ。今回のwena wrist leatherは、そのバンド部の素材に本革のカーフレザーを採用しているのが大きな特徴となる。

ソニーの腕時計用レザーバンド「wena wrist leather」。カラーはブラック/タイニーブラウン/ワインレッド/ホワイトを用意。対応ラグ幅18mmはブラック/ワインレッド/ホワイトの3色、20mmと22mmはブラック/タイニーブラウンの2色が選べる

 wena wristから「通知機能」「活動ログ機能」を省き、「電子マネー機能」のみを搭載(楽天Edyのみに対応)。独自のFeliCaモジュールを新たに開発することで、wena wristの対応ラグ幅22mmに対してwena wrist leatherは18mmを実現した。

モジュールを内蔵する部分にはFeliCaマークが刻印されている

 一方、バッテリーは内蔵しておらず、Bluetoothなどの通信機能も非搭載。スマホとの連携やアプリ経由でのチャージなどはできないが、バッテリー切れの心配や充電の手間がないのもポイントだ。感覚としては、既存の楽天Edyカードをレザーバンド部に内蔵したイメージで、初心者でも手軽に利用できる。

既存のwena wristのヘッド部にwena wrist leatherを組み合わせたイメージ

■バンドのみで単品販売

 なお、wena wristは時計とバンドがセットで販売されていたが、今回のwena wrist leatherはバンドのみの販売となる。機能が減ったことも踏まえると、wena wrist leatherはwena wristの新モデルというより、アナログ腕時計のアクセサリーに近いバリエーションモデルといえそうだ。

 そのほか、wena wristの(時計部分を除いた)ステンレスバンド部の単品販売も発表された。こちらは「電子マネー機能」「通知機能」「活動ログ機能」を内蔵する。2017年7月11日発売で、価格はシルバーが3万3880円、ブラックが3万6880円。対応ラグ幅はともに22mmとなるが、同日に別途発売される18mm/20mm対応のエンドピースを利用すれば、18mm/20mmの腕時計でも利用可能になる。

単品販売されるwena wristのステンレスバンド(左がシルバー、右がブラック)

■「他社は簡単にまねできない」

 wena wrist leatherの技術的なポイントは、新開発のFeliCaモジュール。ステンレスバンドと違ってレザーバンドではモジュールが曲がってしまうため、通常のモジュールでは通信特性に影響が出るほか、耐久性にも十分配慮する必要があるからだ。今回のモジュールでは、曲げた状態でもコイルの開口方向が通信方向と一致するように設計することで、通信特性の変化を防いでいる。

新たに開発されたFeliCaモジュールのイメージ。このモジュール自体は生活防水に対応するのでぬれても全く問題ないという。ただし、レザー素材は水にぬれると傷む

 このモジュールについて、プロジェクトリーダーの新規事業創出部 wena事業準備室 統括課長の對馬哲平氏は今回最も苦労している点として挙げるとともに「他社は簡単にまねできない強み」と自負する。また、12月の発売までにさらなるクオリティーのアップを進めているそうだ。

 レザー素材についても、国内加工のカーフレザー採用に品質へのこだわりを感じる。色ごとに最適ななめし方を選択しており、タンニンなめしのブラック/タイニーブラウン/ワインレッドは「使い込むほど色合いに味が出る」(對馬氏)。また、FeliCaモジュールは精度が重視されることから、職人による手作業で組み込まれているとのこと。細部にまで気を配り、品質や精度を高めていることが見て取れる。

レザーバンドの縫製作業のイメージ

 一方で、機能が電子マネー(楽天Edy)だけに絞られている点は、逆の意味で気を付けたいポイントだ。一般的なスマートウォッチのようにスマートフォンの着信や通知を受けたり、歩数などを計測したりできないばかりか、基本的にスマホと連携しないという点を踏まえても、「既存のスマートウォッチとは別物」と考えるべきだろう。

 ただ、そもそもwena wrist の“wena”は「wear electronics naturally」の略で、「自然に、違和感なく、ウェアラブルデバイスを身に着けてほしい」という對馬氏の考えから生まれた。ライトユーザーでも手軽に使えるという観点から見れば、機能を絞ったwena wrist leatherの方向性はありだろう。

■お気に入り腕時計をスマートウォッチ化

 wena wrist leatherは電子マネー機能のみしか利用できないので、主なユーザーとなるのはスマートウォッチ初心者や、レザーバンドに魅力を感じる人だろう。Edyをよく利用している人であれば、スマートウォッチの入門編またはプラスアルファの機能追加として試してみるといい。

 また、お気に入りの腕時計がある人は、その腕時計をスマートウォッチ化させる選択肢として選ぶのもあり。wena wrist leather に加えて、通知機能やログ機能も付いたwena wristの単品販売やラグ幅を変更できるエンドピースの販売も開始するので、手持ちの腕時計との組み合わせの幅が広がったのは大きいと感じる。

 個人的にも、お気に入りのアナログ腕時計が1本あるので、そのスマートウォッチ化にチャレンジしてみたいところだ。

(ライター 近藤 寿成=スプール)

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