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小沢コージのちょっといいクルマ

アウディQ2 「粗削り」で若者狙う デザイナーを直撃

2017/8/7

新しいデザインコンセプト「ポリゴン」(多角形)による斬新なデザインが特徴のアウディ「Q2」。税込み価格は299万~405万円

 久々に気になるカーデザインが登場した。アウディ「Q2」。同社初ともいえるはやりのコンパクトSUVだが、デザインテーマはなんと「ポリゴン=多面体」。グリルほかディテールにモチーフを投影させるだけでなく、全体も今までにない角張ったゴツゴツフォルムになっている。今後、アウディデザインは変わるのか? 若き30代の担当ドイツ人デザイナーを直撃した。

■ちょっと大きな声でほえる小犬

小沢コージ(以下、小沢) やっと日本にも話題のQ2が上陸しました。アウディ初のコンパクトSUV、しかも後発ということで、今までのアウディデザインとは違った新しいトライをされていると思いますが、何がポイントなんでしょう?

マティアス・フィンク氏(以下、フィンク) 「クロスオーバー」という言葉がありますが、文字通り何かの境界を超えるという意味で、SUVの枠を超える、コンパクトカーの枠を超える、スポーツカーの枠を超える、いろんな意味が含まれていて、このクルマもそういうイメージの中で考えました。

小沢 とはいえ今、クロスオーバーSUVはたくさんあります。その中でQ2らしさとは?

フィンク 実は私自身、クロスオーバーという言葉はあまり好きではないんです。普通の車に対してクロスオーバーと呼んだりすることも多く陳腐になるので、Q2にはあえてこの言葉を使っていません。でも、本来的にクロスオーバーと呼べるのは、このクルマではないでしょうか。控えめな表現で作られるアウディの中ではかなりアグレッシブだし、SUV、コンパクトカー、スポーツカーといった定義であり境界を超えているという意味で。

小沢 相当な自信をお持ちのようですが、実際僕もQ2を見てびっくりしたんです。フロントグリルのポリゴン模様といい、ドアのプレスラインのビックリするような六角形のエグれといい、とても今までのアウディとは思えない。あれはかなり意図的だったということですね。

デザインのモチーフにしたのはポリゴン(多角形)。ドアのプレスラインのビックリするような六角形のエグれといい、これまえのアウディとは異なるイメージに仕上がっている

フィンク デザインレベルをダイヤルで調節しているとしたら、普通より少し多めに回している感じです。それはグリルもそうだし、Cピラーもそう。ルーフの落ち方も大きいし、サイドのロッカー部を通常より上げてキャビンがコンパクトに見えるようにしています。イメージとしては「小さな犬がちょっと大きな声でほえている感じ」です(笑)。

小沢 中でも顔はかなり新しいですね。

フィンク 考えた結果、よりボクシーでエッジの効いたデザインにしようと。今までのアウディのシングルフレームグリルは六角形でしたが、Q2は八角形だし、あえて今までよりボンネットを高くして幅広に見せています。

全長4200×全幅1795×全高1530mmで、日本の一般的な機械式立体駐車場(高さ1550mm以下)にも入る。また最小回転半径は5.1mで取り回しも良い

■30歳の自分が欲しいデザインを

小沢 ポリゴンデザインを思いついたのはどういうタイミングだったのでしょう?

フィンク かなり突発的というか偶然で、今から5年前の2012年の夏のことです。私が仕事を終えてオフィスを出ようとするときに、たまたまプロジェクトマネージャーがぶらりと来て「役員がQシリーズ(SUV)の小さなモデルを欲しがってるんだけど、なにかいいデザインかアイデアはないか?」と。しかも「期限は明日まで」と(笑)。別に私が指名されたわけではありませんでした。

小沢 それは確かに突発的です。しかし、同時にチャンスでもあった。当時、フィンクさんはどのように考えたんですか?

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