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使わなきゃ損! 個人型DC iDeCo

投資を始めるならどんな口座? 非課税を使いこなす NISA、iDeCo… 商品や引き出し条件で使い分け

2017/7/29

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 ここ数年、投資信託などで運用する際に税制面で有利になる制度が相次いで創設されています。証券会社や銀行などで開く口座の選択肢が増えましたが、どのように選んだらよいのか初心者には分かりにくい面もあります。それぞれの特徴を見てみましょう。

 2014年に始まったのが少額投資非課税制度(NISA)です。この現行NISAでは、投資商品を購入した年から5年間、分配金を受け取っても、売却に伴い値上がり益を得ても課税されません。20.315%の税金がかかる通常取引より有利です。

 投資可能な枠は年間120万円(新規購入額ベース)です。5年間続けて枠いっぱい購入すれば、最大600万円分を非課税の恩恵を受けながら投資できる計算です。

 18年からは「つみたてNISA」も始まります。投信を毎月、積み立てていく仕組みです。投資枠は年40万円と少なめですが、非課税期間が20年と長く、非課税扱いで最大800万円投資できます。

 現行NISAは株式や上場不動産投信(REIT)など幅広い商品ジャンルを対象とします。これに対してつみたてNISAは、投信の中でも手数料や運用リスクの面で厳しい基準を満たす銘柄だけを対象とする予定です。毎月分配型の投信も除外されます。

 長期でコツコツ資産を増やしたい若年層に向く仕組みです。大和総研の是枝俊悟研究員は「投資できる資金が多くなく、個別株投資に興味がないなら、つみたてNISAが向いている」と話します。

 現行NISAと、つみたてNISAは、投資枠を同じ年に併用することはできません。どちらも、選べる個別商品の品ぞろえは金融機関によって異なるので、慎重に選ぶ必要があります。NISAという名が付く口座には16年4月に始まった「ジュニアNISA」もありますが、19歳以下の未成年が対象です。

 税制優遇のある投資口座としては他に個人型確定拠出年金(iDeCo)があります。毎月掛け金を拠出し、投信や定期預金などで運用します。今年から、加入対象者が従来の自営業者や企業年金のない会社員から、専業主婦や公務員などにも広がりました。

 掛け金の全額を所得から控除でき、所得税・住民税を減らせるのが大きな利点です。掛け金の枠は、公的年金の加入者区分などで異なりますが、年間で14万4000~81万6000円です。分配金など運用中の利益も非課税です。ただし、原則60歳になるまで資金を引き出せません。「老後資金作りのための鉄の貯金箱」(是枝氏)として活用するのがよいでしょう。

 NISAやiDeCoを使ってなお資金に余裕があるなら通常の取引口座も選択肢になります。その場合に便利なのが特定口座(源泉徴収あり)です。税額計算や納税を金融機関がしてくれて煩わしい確定申告の手間が省けます。ただし、他社の口座と損益通算する際などに申告が必要な点は覚えておきましょう。

[日本経済新聞朝刊2017年7月22日付]

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