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金融知識、日本は58点 英国に学ぶ資産形成の新法則

日経マネー

2017/8/24

また、日本でもよく使われている「最低3カ月分の資金を万一のための蓄えとして用意すべきだ」という経験則も、有効とは言えないと断じています。所得の多寡などの個人の状況が違うなかでは、「普遍的な経験則」ではないからです。

■新たな資産形成の経験則

では、有効な経験則とはどういうものでしょうか。以下は専門委員会が勧めている主な経験則です。

(1)自分の財政状況を定期的に見直しましょう

スマートフォンの普及で、複数口座を一括管理できるアプリが登場しています。こうしたアプリを使うことで、財政状況の見直しもしやすくなっています。

(2)借り入れは、管理されるものではなく、管理するものです

最近は学資ローンなどを抱えて社会人生活を始める人も多くなっています。利息負担を「率」ではなく、「額」で考えることが大切です。

(3)できる時に貯蓄しましょう

人は将来のことよりも目先を優先させがちです。自動積み立てなどを行えば、こうした目先重視の行動を抑制できます。

(4)あなたの将来の所得になる年金資産を積み上げましょう

収入の一定比率を年金や将来のための資産として積み上げることを考えましょう。確定拠出年金を検討することも重要です。

資産形成というよりは、家計管理に近い経験則もありますが、負債の削減や支出の管理といったところから金融リテラシーを磨こうというメッセージでもあるように思います。

【こんなふうに伝えよう】

難しい理屈よりも、有用な経験則のどれか一つでもやるように勧めてみてください。複数口座の管理アプリや、毎月一定額を自動的に積み立ててくれる金融商品、あるいは確定拠出年金など、使えるツールは広がっています。

イラスト:ふじわらかずえ
野尻哲史
フィデリティ退職・投資教育研究所所長。一橋大学卒業後、内外の証券会社調査部を経て2006年にフィデリティ投信入社、07年から現職。アンケート結果を基にした資産形成に関する著書や講演多数。

[日経マネー2017年9月号の記事を再構成]

日経マネー 2017年 9 月号

著者 : 日経マネー編集部
出版 : 日経BP出版センター
価格 : 730円 (税込み)


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