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生保損保業界ウオッチ

精神疾患もカバーする保険 ただし保障内容は限定的

日経マネー

2017/8/15

日経マネー

精神的な疾患が原因で仕事を休む人が珍しくなくなってきた。保険の商品でも、精神疾患を保障対象に含む就業不能保険がいくつか販売されている。下表に取り上げた2つが代表的な商品だ。

「くらすプラス」は60日を超える入院を保障する終身医療保険が主契約。そこに月額一律10万円支給の「ストレス性疾病保障付就業不能保障特約(Z02)」が付加できる。高度障害や不慮の事故による身体障害に加え、所定の5疾病とストレス性疾病への保障が付く。

統合失調症などのストレス性疾病は60日超の継続入院が支払い要件。該当すると、支給開始後は被保険者の回復や生死にかかわらず、契約時に決めた支払期間にわたり就業不能年金が受け取れる。

表右側の「解約返戻金抑制型就労不能障害保険」は、障害等級1級または2級認定、もしくは所定の就労不能状態に該当すると、保険期間満了時まで、生きている限り就労不能障害年金が受け取れる。ただし、精神疾患等が原因の場合は特定障害年金となり、支払期間は最長3年間の制限が付く。

その点、「くらすプラス」は精神疾患等でもそれ以外でも、支払期間は共通(契約時に10、5、3、2年間から選択)なのが特徴だ。

2商品とも精神疾患等の保障内容は限定的だ。契約者のモラルリスクの排除や財務の健全性の観点からやむを得ないのだろう。

表中の「くらすプラス」の保険料例は支払期間3年だが、10年に延ばすと保険料は月額1万2980円と高くなる。「解約返戻金~」は支払い要件が相対的に厳しい半面、該当した場合の保障が手厚く、保険料は割安だ。

加入を検討する際は、公的な傷病手当金や障害年金も確認した上で、どの程度保険で補うのかをよく整理しておきたい。

内藤眞弓
生活設計塾クルー。13年間の大手生命保険会社勤務の後、FPとして独立。生活設計塾クルー取締役を務める。『医療保険はすぐやめなさい』(ダイヤモンド社)など著書多数。一般社団法人FP&コミュニティ・カフェ代表。

[日経マネー2017年9月号の記事を再構成]

日経マネー 2017年 9 月号

著者 : 日経マネー編集部
出版 : 日経BP出版センター
価格 : 730円 (税込み)


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