マネー研究所

桐谷さんの株主優待入門

名産品から家電まで 選べる「カタログギフト優待」

日経マネー

2017/8/3

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日経マネー

 優待品は企業により様々だが、中には多くの選択肢から自分が欲しいものを指定できる優待もある。そんな、誰もが利用しやすい「カタログギフト」の優待を桐谷さんに教えてもらった。

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 こんにちは、桐谷です。今回は、誰にでも薦めやすい「カタログギフト」の優待を取り上げます。食品や生活用品、雑貨など、あらかじめ用意された複数の品から自分が欲しいものを選ぶ仕組みで、QUOカードやギフト券に次いで利用しやすい優待といえます。

桐谷広人(きりたに・ひろと) 67歳。元プロ棋士(七段)。1984年の失恋を機に株式投資を始める。現在800以上の優待銘柄を持ち、その優待品で日々の生活をほぼ賄っている。癒やされる人柄も人気の理由

 企業によってカタログギフトのスタイルは様々で、数百の品が掲載された分厚いカタログもあれば、数十の選択肢があるパンフレットのようなカタログ、8~10択程度の簡単な紙カタログもあります。最近では、専用サイトでたくさんの品から検索・選択できるネット方式のカタログギフト優待も増えてきました。

 代表的な人気銘柄は、これまでに何度か紹介したオリックス(東1・8591)。独自の「ふるさと優待」という仕組みで全国各地の名産品が選べます。

 コシダカホールディングス(東1・2157)は、多くの品が載ったカタログが届きます。カラオケなどで使える優待券とカタログギフトを両方もらえて、配当+優待利回りは4%程度になります。VTホールディングス(東1・7593)も、1000株以上で5000円相当の分厚いカタログギフトの優待があります。様々な品の写真が並んでいて、見ているだけでも楽しいですね。

 選択肢がまあまあ多いパンフレットタイプの優待銘柄も結構あって、利回り面では大和証券グループ本社(東1・8601)や日本管財(東1・9728)、SDエンターテイメント(JQ・4650)あたりに注目です。

 大和証券はカタログの写真が美しく、食品がおいしそうに見えるのがいいですね。ちなみに私はバブル期に同社に投資していて、長らく塩漬け中。それでも、優待が届けばうれしいものです。

 SDエンタは、このところ話題のRIZAPグループ(札ア・2928)系銘柄の中では利回りが良く、年2回優待というのも魅力。同社運営レジャー施設(映画、ボウリング、ネットカフェなど)が近くにある人なら、優待券を選ぶとより高利回りになります。

 私の場合、以前は食器や服飾品、雑貨、軽家具などの品物を選ぶことが多かったのですが、家の中にモノがこれ以上増えても困るので、最近は果物やそば、インスタントコーヒー、ビール、レトルトカレー、梅干しなどの食品や飲料をよく選んでいます。

注:2017年7月7日時点。同内容の優待が年2回ある場合、1回分の内容を表記

■ポイント制優待にも注目

 ゲームカード・ジョイコホールディングス(JQ・6249)の優待カタログは選択肢が少なめですが、配当+優待利回りはそこそこ高め。長期継続保有で選べるギフトのグレードがアップします。

 最近増えているネット方式のカタログギフト優待があるのは、オイレス工業(東1・6282)やダイコク電機(東1・6430)など。この2社は共に「プレミアム優待倶楽部」(運営会社はウィルズ)という株主優待システムを導入しています。株数や保有期間に応じてポイントが付与され、専用サイトを使って様々な品物・サービスに交換できる仕組み。食品や電化製品、生活用品、雑貨、旅行など数百種類の中から選べます。

「プレミアム優待倶楽部」のシステムを採用する企業からは、専用サイトへのアクセス法や商品例が示された優待案内が届く

 他にもフォーカスシステムズ(東1・4662)やティラド(東1・7236)、ハウスドゥ(東1・3457)などが同システムを採用。将来的に、複数企業のポイントを共用できるようにすることも検討されているようです。そうなれば、かなり便利ですね。

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【今月の桐谷コラム】 どんどん強くなる藤井四段

 将棋で29連勝の新記録を達成し、話題の藤井聡太四段。史上5人目の中学生棋士です。過去の4人はみんな名人か竜王のタイトルを取っていて、藤井君も将来、名人になる可能性は高いとみています。10代は実力が大きく伸びる時期で、連勝する間にもどんどん強くなっていったのでしょう。やはり公式戦が一番勉強になりますからね。詰め将棋に長けていて、読みの力、終盤の力の高さを感じます。

 愛知県に住み、対局のたびに東京や大阪に出向く不利がありながら勝つのもすごい。将棋界にとっても、この「藤井フィーバー」は大きなプラスです。私は25歳で四段(プロ)になりましたが、今思うとその頃が最も強かった。その後は原稿やレッスン、解説の仕事に一生懸命で、株を始めたこともあり、将棋の成績は伸び悩んじゃいました。

■8月の権利確定銘柄

 では最後に、株主優待ブログ「毎日優待三昧」が人気の個人投資家rika氏が厳選した「2017年8月に入手できるお得銘柄」を紹介しよう。2017年8月中に割当基準日を迎える銘柄だ(なお、2017年8月末が割当基準日の場合、優待を得るための最終売買日は、8月28日になる)。銘柄選択の際の参考にしてほしい。

注:データは2017年7月7日時点。同内容の優待が年2回ある場合、1回分の内容を表記。利回りの――は算出不能を示す

(日経マネー 小谷真幸)

[日経マネー2017年9月号の記事を再構成]

日経マネー 2017年 9 月号

著者 : 日経マネー編集部
出版 : 日経BP出版センター
価格 : 730円 (税込み)


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