株式・投信

七転び八起き

リスク取り過ぎ 含み益吹き飛ぶ

2017/7/24

 「日経ヴェリタス」創刊以来の名物コラム。毎回1人の個人投資家を取り上げ、その人の投資歴の泣き笑いを赤裸々に紹介しています。
 今回は静岡の山ちゃんさん(65) 農家としてトマトを育てる兼業投資家。FXのほかにトウモロコシなど商品先物の取引経験も。

■2002年~

静岡の山ちゃんさん 資金力がありレバレッジを抑えれば、損失が収益に転じるまで我慢できる

 投資の世界に足を踏み入れたのは、商品先物会社が主催する投資セミナーに参加したのがきっかけだ。ガソリンや灯油、金などの実物資産への投資を始めた。買ったタイミングが良く、投資開始から数カ月で含み益が3500万円に膨らんだ。だがしばらくして右肩上がりだった相場が急変。調整局面に入り含み益は1000万円減った。最終的に利益は出たものの、損益の変化の大きさが気になり投資を始めて半年で持ち高を解消した。

■05年~

 商品先物の取引をやめてから金融商品とは距離を置いていたが、将来の資産形成のために投資信託を購入を始めた。だが、運用会社に支払う信託報酬や売買手数料が当初想定したよりも高い。投信での運用を続けるかどうか悩んでいたときに、外国為替証拠金(FX)取引に出会った。投資信託の成績をみるうちに、為替相場にも気を配るようになっていた。1回当たりの取引コストは小さいのも魅力で、資産運用はFXに絞った。

■11年~

 東日本大震災後、日本の貿易赤字が膨らんでいるにもかかわらず、円高・ドル安が進み11年秋に1ドル=75円台半ばと過去最高値を付けた。「ここから円高が続くことはない」と読み、円売り・ドル買いを出した。すると12年のアベノミクス相場の波に乗り、円は下落基調に転換。ポジションの一部は115円台まで持ち続け、運用収益は1億円を超えた。「投資人生最大の成功体験だった」と振り返る。

■16年~

 米大統領選は想定外だった。トランプ氏の勝利でリスクオフになると読み、円が下落する中で逆張りの円買い注文を繰り返した。その後も円安の流れは止まらず、数千万円あった含み益が吹き飛んでしまった。16年はリスクを取りすぎたのが反省点。レバレッジを高くしすぎず、1回当たりの取引額を控えめにして、多少の損失には耐えられるようにしたい。

[日経ヴェリタス2017年7月16日付]

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