「くるぶし男子」増殖中 クールビズ、着崩すおしゃれ

とはいえ、くるぶし出しを企業社会全体が受け入れるところまでにはまだ至っていないようだ。

クールビズ自体の基準も業種や地域、会社ごとにかなりのバラツキがある。「服装はまったく自由。くるぶし男子は多いし、サンダルで出勤する社員もいる」(アマゾンジャパン)という企業がある一方で、「年配者への接客などを考えるとくるぶし出しは難しい」(大手銀行)など慎重論も少なくない。

このため「得意先のルールに沿って柔軟に対応している」(博報堂)、「ポロシャツ、チノパンなど働きやすい服装は可だが、さらに細かな基準は設けない」(キリンビール)など社員の良識に任せている企業が多い。TPOを踏まえた柔軟な着こなしのなかで「くるぶし男子」が増殖しているのだ。

クールビズの旗振り役だった環境省自体の職員の服装基準も世論の反応を受けて微妙に揺れてきた。いったんはTシャツやジーンズを条件付きで認めていたが「不可」に切り替えた経緯がある。「行き過ぎ」などと苦情が寄せられたためだ。

ではくるぶし出しはどうか。環境省国民生活対策室に尋ねると、「明確な規定はなく、実践している職員も少なくない。節電につながる涼しい着こなしは望ましいこと。特に問題視はされていない」と答えた。

長期バカンスが定着していない日本の大都市の真夏は、冷房の排気やアスファルトの照り返しで灼熱(しゃくねつ)地獄。ドレスコードは時代や世代の変遷で常に変化する。品位を損ねないことがあくまでも原則だが、着崩しのルールもゆっくりと変わりつつあるように見える。

(編集委員 小林明)

[日本経済新聞夕刊2017年7月15日付]

SUITS OF THE YEAR 2020
Watch Special 2020
GIFT SPECIAL 2020
SUITS OF THE YEAR 2020
Watch Special 2020
Instagram