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立川談笑、らくご「虎の穴」

珍味? アメフラシ 「顔のない生き物」のはずが… 立川談笑

2017/7/16

PIXTA

 テーマは海。西日本の、小さな島を訪れたときの話をします。

 お天気は上々です。波が荒れることもなく、無事に船が島に着いたのは午後の早い時間。民宿に撮影機材などの荷物をおいて、私たちはさっそく海を眺めに浜に出ました。うーん、いつ見ても海は気持ちがいい! と言いたいところですが、そうでもありませんでした。というのも、目の前の浅瀬には巨大なナメクジみたいな生き物がごろごろとしていたのです。その名も「アメフラシ」。ふくれた靴下くらいのサイズで、紫色のヌメヌメした身体。なにより顔のないのが決定的につらい。魚でもカニでもエビでも、みんな顔はあるもの。あ、私は個人的に「顔がない生き物」が苦手なのかもしれないと、たった今気づきました。ミミズ、ナメクジ、ヒル。うひゃあ。

立川談笑一門会で高座に上がる落語家の立川談笑さん

 カタツムリをエスカルゴと称しておいしく召し上がっている皆さんを見ると、何かを克服しきった強い精神を感じます。ご本人たちはそんな自覚もないんだろうけど、一方的に尊敬してます。カタツムリの、目だか角だか、あれは顔なのでしょうか。でんでんむしむしの歌では確か、「おまえの目玉はどこにある。つの出せ、ヤリ出せ、頭出せ」と。うーむ、逆に謎は深まるばかりです。で、あれとちょうど同じような頭部をアメフラシも持ち合わせているのですな。長いのが2本と短いのが2本。彼らは仲間なのかしら。

 しかもこのアメフラシ。ちょっと間違ってビーチサンダルの先で触ろうものなら、激しく身をよじってあたりに紫色をした液体をまき散らすんです。

「痛いですー。いっぱい血が出ました。とても痛いです。大怪我しました。この人のせいですー」

 ごめんよ、ごめんよ。それにしてもなんて大げさなやつなんだ。話はそれますが、サッカーの国際試合なんかを見ているとこういう選手がたまにいますよ。プレーの最中、相手選手とちょこっと身体が触れただけなのに、派手にゴロゴロっとぶっ倒れて骨折でもしたかのように膝だとかを抱えて転げまわって大げさに痛がる、あれ。審判からファウルの判定をもらえないとなると、ケロッと立ち上がってまた元気にプレーに戻るっていう。あれが私は大嫌いなのです。テーマの海とは全く関係ないけれども。

 「あのようにしてファウルを獲得した行為を、チームに貢献するプレーだと肯定してはいけない。嘘つきを推奨することになる」

 「僕は試合中にどれほど痛くても、決して痛さを顔に出さないようにしてきた」

 これは、あるボクシング元世界チャンピオンの言葉からの引用です。そうだそうだ。

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