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元アップル副社長の辛口エール ソニーもっとこだわれ 前刀禎明の「モノ売る誤解 買う勘違い」

日経トレンディネット

2017/7/17

ソニーの経営方針説明会で、平井社長兼CEOは「感動企業」と説明した
日経トレンディネット

前刀禎明(さきとう・よしあき)  ソニー、ウォルト・ディズニーなどを経て、2004年、アップル米国本社マーケティング担当バイス・プレジデント(副社長)兼日本法人代表取締役に就任。日本市場でアップルを復活させた。2007年、リアルディアを設立

 僕は1983年4月から1988年12月まで、ソニーで海外営業と新規事業開発の仕事に携わりました。貴重な体験をさせてもらったと今でも感謝しています。

 スティーブ・ジョブズはかつて「ディズニー、ソニー、ナイキのように、アップルは人々から愛され尊敬される会社になる」と宣言しました。また、僕がiPod miniの日本のマーケティングを任されたころ、僕に「iPodは21世紀のウォークマンになるよ」と話してくれました。ソニーは、世界でも十指に入るような輝けるブランドだったのです。

 僕は今もソニーが大好きです。僕を含め多くの人の期待に応える会社であり続けてほしい。だからいつもソニーには注目しています。2017年5月23日には、ソニーの経営方針説明会に行ってきました。今回は、そこで感じたことをソニーへのエールとしてお話ししたいと思います。

■ソニーは「ラストワンインチ」にこだわるという

 経営方針説明会で、平井一夫社長兼CEOは「ユーザーの皆様に感動をもたらし、人々の好奇心を刺激する会社であり続ける」と宣言しました。質疑応答では、「ソニーは何の会社だと思うか」という問いに「一言でいえば感動企業。感動をお届けするのが一番の上位概念になる」と回答。資料には「KANDO@ラストワンインチ」なる文言もありました。「お客さまに最も近いところでデザインや質感にもこだわる」ということです。

2018年度以降に向けて、「KANDO@ラストワンインチ」を掲げた

 「ラストワンインチ」にこだわりぬくことができたら、ソニーは再び輝き始めると思います。ただ、僕はまだ言うこととやることに多少のギャップを感じてしまう。その例が、17年6月10日に発売した有機ELテレビ「ブラビアA1シリーズ」です。

■高級テレビなのに手元のリモコンが残念

 ブラビアA1シリーズはディスプレーを振動させることで、テレビの画面から直接、音を出力できるという「アコースティック サーフェス」技術がウリ。当初は「スピーカー不要」と宣伝していましたが、きょう体の裏には大きなスタンドが付いていて、実はそこにウーハーが格納されているので、このうたい文句はあまり正確でないですね。

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