気がつけば金食い虫 失敗しない「趣味」の管理法趣味とバカンスをマネーハック(3)

2017/7/17

今月のマネーハック、テーマは「趣味とバカンス」です。趣味を「一生のパートナー」としていくために、どう見つけるか、どう付き合うか紹介してきましたが、改めて「予算」の問題を考えます。

たいていの人は、自分の趣味の予算をきちんと認識していないものです。直視することを避けているといってもいいでしょう。

一般的には予算を多く投入すれば満足度が上がるはずです。しかし、目の前の満足ばかり追求していると家計を圧迫することになり、定年後も見据えて一生楽しめる趣味にすることができなくなります。

まずはどれだけお金がかかるか把握

まずは、自分の趣味がどれくらいお金がかかるか把握してください。月1万円を目安にして、お金がかかる趣味とかからない趣味をざっくりと分類すれば、以下のような感じになるでしょうか。

【比較的お金がかかる趣味】

・スポーツ(ゴルフやサイクリングなど)
 ・旅行(バカンス)
 ・グルメ
 ・車やバイク
 ・陶芸などの創作
 ・オーディオ、IT(情報技術)ガジェット
 ・アイドルの追っかけ
 ・鉄道
 ・カメラ(デジタル一眼レフなど)

【比較的お金がかからない趣味】

・読書(小説やマンガ)
 ・映画鑑賞、スポーツ観戦
 ・カラオケ
 ・料理
 ・ゲームやアニメ
 ・手芸
 ・ガーデニング
 ・街歩きなど

自分の趣味予算を把握するには家計簿の利用が最も確実です。スマートフォン(スマホ)のアプリを活用し、ぜひ趣味の支出も記帳してください。

どんな趣味もお金がかかる趣味になり得る

上記のような分類は、批判を受けるかもしれません。実際、以前そういったことがありました。例えば、「手芸だってハマれば月1万円じゃ済まない」「読書だって月1万円以下は趣味とはいえない」といった反論です。

実はその通りで、どんな趣味もハマれば金食い虫に変貌します。スマホアプリのゲームも基本プレイは無料でも、有料アイテムで課金がかさめば月1万円を余裕で超える場合があります。アニメもテレビで見るだけ(あるいはスマホアプリで月500円程度の視聴契約をするだけ)なら安い趣味ですが、ブルーレイ・ディスク(BD)を初回限定版でいくつも買えば月3万円を超えます。私も月2万円はマンガを買っていますから、金額的にはお金がかかる趣味といえます。

逆もあります。旅行も年に2回以下なら、月換算で1万円程度に収まる可能性があります。カメラもレンズマニアとなって次々買い足しせず、2~3年に1度本体を購入するだけなら、それほど高い趣味にはならないでしょう。

つまり、趣味はその人のハマリ具合とお金のかけ具合によって大きく予算が変動するのです。上記リストはあくまで目安です。それぞれの状況に応じて「自分の趣味」が金食い虫になっているかどうかを見極めましょう。

お金がかかる趣味を2つ持つのはNG

趣味をマネジメントするというと、たいていの趣味人は怒りだします。いわく「コントロールできる趣味は趣味とはいわない」「身を持ち崩すほどハマってはじめて趣味といえる」というような極論です。

しかし、普通の人はそこまでハマるわけではありませんし、ハマる必要もありません。「ある程度のコントロール」は必要です。

例えば、お金がかかる趣味は「2つは持たない」ことをちょっと意識してみましょう。月1万円を超える趣味を2つ以上持つと、これは確実に家計に悪影響を及ぼします。

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