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高橋一生、停滞からブレイクへ 継続する力が花開く

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NIKKEI STYLE

2017年も早いもので後半戦に突入。今年の上半期も政治・経済、社会、芸能・スポーツとあらゆる分野で話題が満載でした。

そうしたなか、ORICON NEWSが『2017上半期ブレイク俳優(男優)ランキング』を発表しました。見事No.1に輝いたのは高橋一生さん。

高橋さんはNHK大河ドラマ『おんな城主 直虎』の小野政次、TBSドラマ『カルテット』の家森諭高と、タイプの違う話題作で重要な役を演じており、10~50代の世代別において、全て首位を獲得し、2位以下を圧倒しました。

高橋さんは最近では森永乳業「MOW」やキリン「氷結」のCMでも人気ですね。今回は人気沸騰の高橋一生さんを取り上げながら、「継続力」について考えてみたいと思います。

ご存じの方も多いと思いますが、高橋さんは1990年、10歳の時に映画に初出演し、子役としてデビューしていますから芸歴の長い役者さんです。

子役出身で舞台で活躍

91年には、東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」で、銃弾により命を落としてしまう勇敢な子供戦士・ガブローシュ役を熱演しています。同役は日本初演で山本耕史さん、数年前には加藤清史郎くんが演じたことでも知られています。

近年、大人になって活躍する人も増えてきましたが、少し前までは子役出身の俳優は大成が難しいといわれていたように思います。そもそも子役時代の魅力を大人になってからそのまま維持することが困難な上、親の意思で始めているケースも多いことから、中学、高校、大学と進学していく過程で本人が情熱を持って続けられなくなる人もいます。子役出身者の芸能活動の難しいところです。

高橋さん自身は切れ目なく活動を続けてきました。2000年には劇団「扉座」の研究所に入り、舞台を中心に地道に活躍の場を広げたのです。

それでも、いくつかのインタビューを読むと、20代の間は思い描いていた役者人生とはかけ離れていたようです。希望する作品に出られない、やりたい役がもらえない。「夢はかなわない」とあきらめてしまったそうです。

若い女性ファンを引き付ける人気俳優としてブレイクするのは20代から30代前半であることがほとんどです。そう考えると、体力も気力も十分であるはずのこの時期は、高橋さんにとって消化不良気味の俳優人生であったのかもしれません。

トーク情報番組『A-Studio』のなかで高橋さんは「自分はずっとひきこもりとか暗いとかネガティブな役が多かったんです。(『Woman』の医師・澤村 友吾役で)初めて"陽"の側を演じ、こういう役をやらせてもらえるんだと、それ以前とそれ以降で分けてます」と語っています。

高橋さんの場合は人気俳優としての20代でなかったとしても、その間、蜷川幸雄さんをはじめ、多くの舞台演出家に様々な難しい役柄を演じることを求められ、その期待に応えてきました。俳優と言う職業について問われたインタビューなどでも、「自分には個性が無いので、役になりきりたい」ということを話されています。こうした姿勢も演出家や監督に支持され続ける理由なのかもしれません。

この高橋さんのキャリアの構築は、ビジネスパーソンにとっても、一つの指針となるように感じます。

会社勤めの場合、20代では希望の職種や部署で働けることの方が少ないのではないでしょうか。実力を積み重ねる時期である20代から30代前半に、仕事が思うように進まないと、「今の自分を取り巻く環境が悪いのではないか」「与えられている仕事が自分に合わないのではないか」「今のままでは自分の良さが発揮できない」などと、どうしてもうまくいかない原因を周囲や環境のせいにしてしまいがちです。

場合によっては、今の仕事と向き合うことを諦め、逃げ道としての転職を考えてしまうこともあるかもしれません。ですが、「今」ある仕事と向き合い、「今」を頑張れない人が、将来に頑張れるはずがないように思います。

演じたことが返ってくる面白さ

高橋さんがネガティブだと思いながらもその役に向き合ったように、自分の部署やプロジェクトでの仕事や立ち位置を冷静に考え、リーダーの求める役割を演じる「今」を重ねていけばその努力は自分にかえってくるものです。

高橋さんは役で「演じたことが自分に返ってくる面白さが分かったのは30歳を超えたころから」と語っています。20代で積み重ねたものが30代で花開いたのです。

高橋さんが「今」まさに旬の役者として光が当たっているのも、過去にあった「今」から逃げずに向き合い続け、与えられた仕事から逃げずに努力し続けてきた「継続力」を大切にしてきたからなのではないでしょうか。

高橋さんは『A-Studio』でお話されたように複雑な家庭環境で育っています。5人兄弟で3人のお父さん。高橋さんはその長男です。高橋さんを子役の世界に導いたお母さんとは後に不仲となり、10年以上も会っていなかったとか。父親の違う弟たちに気をかけ、自身の境遇を受け入れる受容力の高さも高橋さんの「演技力」と「継続力」につながっているのかもしれません。

そんなことも考えながら、テレビ画面に映る高橋さんの笑顔を見ていると、いっそう魅力的に感じられます。

高橋さんの今後については、10月から放送されるNHK朝の連続テレビ小説『わろてんか』で、ヒロインの結婚相手になる予定だった青年実業家・伊能栞役を演じると発表された他、10月からの月9ドラマで篠原涼子さんや石田ゆり子さんと共演することが決まっています。下半期も、まだまだ「一生旋風」が吹き荒れそうです。

私も仕事に悩むことがあったら、高橋一生さんが「今」そこにある役・仕事と真摯に向き合う姿を見ながらエールをもらい、私自身の「今」の積み重ねにつなげていければなぁと思います。

鈴木ともみ
 経済キャスター、ファイナンシャル・プランナー。日本記者クラブ会員。多様性キャリア研究所副所長。TV、ラジオ、各種シンポジウムへの出演の他、雑誌やWeb(ニュースサイト)にてコラムを連載。主な著書に『デフレ脳からインフレ脳へ』(集英社刊)。株式市況番組『東京マーケットワイド』(東京MX・三重TV・ストックボイス)キャスターとしても活動中。

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