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国内で1日に刊行される新刊書籍は約300冊にのぼる。書籍の洪水の中で、「読む価値がある本」は何か。書籍づくりの第一線に立つ日本経済新聞出版社の若手編集者が、同世代の20代リーダーに今読んでほしい自社刊行本の「イチオシ」を紹介するコラム「若手リーダーに贈る教科書」。今回の書籍は「リクルートのすごい構"創"力」。抜群とはいえないアイデアを拾い上げて磨き上げ、驚異的なスピードと爆発力で事業として展開するリクルートのビジネスの仕組みや手法を第一線の戦略コンサルタントが分析し、「普通の企業」に応用する方法を解説する。

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杉田浩章氏

杉田浩章氏

著者の杉田浩章氏は、ボストンコンサルティンググループ日本代表。東京工業大学工学部を卒業後、慶応義塾大学経営学修士(MBA)を取得し、日本交通公社(現JTB)で働いた経験があります。著書に『BCG流 戦略営業』(日経ビジネス人文庫)などがあります。

「R25」、若手社員のアイデアから

旅行や宿泊予約サービスの「じゃらん」、飲食店予約の「ホットペッパーグルメ」、不動産や住宅の情報サービス「SUUMO」、結婚情報サービスの「ゼクシィ」など、リクルートはグループで様々な事業を展開しています。こうしたサービスは、どのようにして生まれ、成長し、定着したのでしょうか。特別な天才がアイデアを出したのでしょうか。

 リクルートは、天才ではない多くの「普通の社員」からの、必ずしも名案ではないアイデアを集め、それを「名案」に磨き上げるための手法としつこさを持っているのにすぎない。
(はじめに 6ページ)

事業を生み育てる仕組みのひとつとして著者は、同社の新規事業提案制度を紹介します。日常生活の「不便」や「不満」を解消するという視点で考えた事業提案を募集し、審査で有望な案を選ぶ一種のコンテストです。首都圏で、一時高い人気を誇ったフリーペーパー「R25」も、20代の若手社員7人の「紙離れ世代をターゲットに、紙メディアへのきっかけ=ポータルとなるフリーペーパーを作る」というアイデアが出発点でした。「ゼクシィ」や小中高生向けのオンライン学習サービス「スタディサプリ」(旧受験サプリ)なども、こうしたコンテストからスタートしたといいます。

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