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大衆居酒屋でプライスレス体験 日本人と肩くみ乾杯! 訪日旅行ベンチャー、ノットワールドの佐々木文人社長に聞く(3)

2017/7/19

大衆的な雰囲気でこそ、日本人と乾杯したり片言で会話したりする機会が生まれる(東京・浅草の「ホッピー通り」)

 外国人観光客が通訳ガイドとともに、ある観光地を訪れるとしよう。駅からの道順やいつだれがつくったのかといった情報は、いまやインターネットで簡単に検索できる。だからこそ訪日旅行ベンチャー、ノットワールド(東京・中央)の佐々木文人社長(34)は「通訳ガイドの人間味」にこだわる。前回(「通訳ガイドは自ら楽しむ 自己流ツアーでつかんだ極意」)よりさらに踏み込んで、外国人客を楽しませるためのノウハウを語ってもらった。(聞き手は公認会計士・心理カウンセラー 藤田耕司)

 ――旅行の口コミサイトなどで高い評価を得ている通訳ガイドは現場で実際、どんなことをしているのでしょうか。

 「人気の通訳ガイドがツアーの中でやっていることとしては『笑いをとる』『なるほどねと言わせる』『サプライズを提供する』の3つが挙げられます。外国人は分かりやすいコテコテのギャグが好きです。コテコテのギャグを言って、『ここは笑うところ!』といった顔をしていれば、だいたい笑ってくれます。日本人とは笑いのツボが少し違うかもしれません」

■優れたガイドには「3つの愛」

ノットワールドの佐々木社長はゲストと地元の人との人間関係をつくるのがガイドの役割だと考える

 ――「なるほどねと言わせる」とは、具体的にどういうことですか。

 「例えば、築地の場外市場のツアーで『このすし店が4年前にマグロを1億5000万円超で落札した』といった話をします。これだけならば、ガイドブックにも載っている情報かもしれませんが、『多くのテレビ番組に取り上げられ、それが今も話題になっており、広告効果が絶大なので、十分にペイしている』と、一歩踏み込んだ情報も伝えます」

 「お寺などの場所を説明するときには、なぜこの建物ができたのか、この建物や場所にはどのような物語が存在するのかについて話します。食べ物の説明ならば、食べ物の誕生秘話やネーミングの意味などを話すと、旅行者の興味はグッと高まります。タイミングを見計らいながら、そういった知的好奇心をそそる話をしています」

 ――「サプライズ」に関しては、いかがでしょうか。

 「夜には煮込みや(ビール風味飲料の)『ホッピー』があるような大衆的な居酒屋に、ツアーの外国人客をよく連れて行きます。居酒屋に居合わせた日本人との間を通訳ガイドがうまくつなぐことができれば、一緒に乾杯したり、片言でコミュニケーションしたりできます。スポーツバーも、日本人との触れ合いにはいいですね。酒とスポーツがあれば、言葉は通じなくても仲良くなれます。肩を組んで同じチームを応援したり、騒いだりできるでしょう。地元の人との触れ合いはゲストにとってプライスレスな価値を持つ旅の思い出になります」

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