Men's Fashion

英国発ブランド通販、日本の顧客に「驚き」

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ファーフェッチCEO ジョゼ・ネヴェス氏

2017.7.25

高級ブランドのインターネット通販を手掛ける英ファーフェッチ(Farfetch)が攻勢を強めている。2008年設立とまだ若い企業だが、伊グッチなど200ブランド、世界のセレクトショップ約500店と組み、顧客数は約160万人に上る。アジアでは中国の通販大手と資本提携する一方、日本でもさまざまなサービスを仕掛ける。ジョゼ・ネヴェス最高経営責任者(CEO)に現状と今後の展開について聞いた。




――日本の顧客をどう見ていますか。

「日本はメンズファッションの顧客が多いのが特徴だ。世界では3分の2が女性、3分の1が男性のユーザーだが、日本では45%を男性が占めている」

「平均購買単価は約700ドル(約7万7000円)で平均年齢は37歳。所得の比較的高い層に支持されていると思う。売り上げ構成は66%がアパレル関連、22%が靴、その他が12%となっている。日本で人気があるのは仏サンローラン、仏ジバンシィ、米トム・ブラウンの3ブランドだ」

――サンローラン、ジバンシィは老舗の有名ブランド。トム・ブラウンは「アメリカントラディショナル」を用いたスーツなどで知られています。

「トム・ブラウンは他の国では人気ベスト10にも入らないだろう。日本だけの特徴であり、少し驚いている。ブランドのスタイルが日本人に合うということを、よく見ていると思う」

――中国市場はファーフェッチの売り上げの1割以上を占めているそうですね。今後の日本市場をどうみていますか。

「市場自体は中国の方が約3倍だが日本には潜在的な需要があると考えている。日本の顧客層はファッションへの造詣が深く、洗練されている印象を受ける」

「顧客サービスに対する要求レベルが高いのも日本の特徴だ。日本の顧客は購入する前に、できるだけ多くの情報を詳細に知りたがる傾向にある。常にサービスを拡充してきたが、顧客満足度に関しても厳しい点を付けてくれる(笑)。韓国については日本法人からの応援で対応している」