「4時間正社員」のストライプ 次の目標は残業5時間ストライプインターナショナル 石川康晴社長インタビュー(前編)

2017/7/13

白河 やっぱり、その時間帯で働きたい希望者はたくさんいるんですね。

石川 ええ、圧倒的な数でした。そして1年半ほど前に、短時間正社員の採用を凍結しました。資生堂インパクトではありませんが、時短勤務での社員が増えすぎてしまい、フルタイムで働く社員からの不平不満が出てきそうな雰囲気が高まったタイミングでした。

白河 私は、それは必然だと思います。短時間勤務にいち早く取り組まれたので、次のフェーズに進んでいかれるのは当然のことです。

石川 ええ、当社が短時間社員の採用を凍結したくらいのタイミングで、他の会社でも短時間社員の門扉が開きだした感じでした。

今、当社が最も注力しているのは、残業時間を減らすことです。僕は、これが働き方改革の「万能薬」であると考えています。当社のここ1~2年の平均残業時間は、本部も店舗も全て平均すると、月9時間です。

残業削減を率先するため、石川社長も終業が午後6時のところ6時5分には退社しているという

白河 すごく短いですね!

石川 そのように言われることが多いのですが、僕はそう思っていないんです。最終的には、月5時間まで削減しようとしています。

直近の平均残業時間は、短い月で6時間程度まで減らすことができました。なぜ、月9時間から6時間まで減らすことができたかといいますと、政府が推進しているプレミアムフライデーをうまく使ったからです。

当社には約3500人の社員がいて、本社・本部の職員はそのうちの1割にあたる300人強。ここがプレミアムフライデーを利用するのは簡単ですが、問題は、残りの約3000人の店舗職員です。

店舗職員が一斉にプレミアムフライデーで早く帰ることはできません。そこで、自店の売上予算を見ながら、「この日は余裕があるだろう」という日を選んでもらい、「プレミアム早番・遅番」という形で、月に一度だけ、3時間遅く来るか、3 時間早く帰るという形をとることにしました。

白河 確かにプレミアムフライデーに、店舗が人員不足だったら困りますよね。そこは閑散日を選んでやっているということですね。

石川 そうです。ブランドや立地によって、本当にバラバラな取り方をしています。流通の現場の中で、プレミアムフライデーの概念を導入しているというのは、面白い事例だと思います。

白河 プレミアムフライデーで、会社に勤務している人は早く帰ることができますけど、飲食店や小売店の人はどうするんだという議論は必ずありますよね。

石川 BtoBの会社ですと、みんな一緒に早い時間に帰ることは可能でしょうが、BtoCの会社の場合はそうはいきません。Bに関連する職員はプレミアムフライデーをそのままやって、Cに関連する職員は、タイミングを計って月に一度とるという「セット取得」が、これからの小売業の事例の一つになっていくのではないかと思います。

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