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投資家の祭典、GPIFも初参加 個人とガチンコQ&A 「インデックス投資ナイト」金融庁幹部も登壇

2017/7/12

 ――GPIFで利益が出れば僕らの年金は増えますか、逆に損失が出れば年金は減りますか。

森氏 年金財政のなかでその年の保険料収入と国庫負担が9割。積立金の役割は1割くらいです。少なくとも運用成績がすぐに年金の支払いに影響するわけではなく、運用がうまくいけば将来の保険料率を引き下げる効果があります。これは子供や孫の世代のためになります。

 ――最後に一言を。

森氏 運用成績などについて普段からホームページやTwitter、YouTubeなどで情報発信していますので、見ていただけると幸いです。

◇  ◇  ◇

 インデックス投資家はインデックス投資しかしない「原理主義者」というイメージもある。しかし実際は良いアクティブ投信があれば一部取り入れたいという柔軟さを持った投資家も多い。インデックス投資ナイトではこの日の後半、「アクティブ投信の可能性」と題して、さわかみ投信の草刈貴弘・最高投資責任者、明治安田アセットマネジメントの生方洋・営業企画部課長らがパネリストとして壇上に上がり、経済評論家の山崎元氏も参加してアクティブ投資に対する思いや本音を語った。司会はインデックス投資アドバイザーのカン・チュンド氏だ。

左からカン氏(司会)、草刈氏、生方氏、山崎氏

■アクティブ派とも交流

 草刈氏は「13年に自分が最高投資責任者になってから、300を超えていた投資対象銘柄を100程度に絞り込む一方、割安と判断して組み込む基準を明確化するなど運用方針を見直した」と話した。アクティブ投信の内容が運用担当者しだいで変わることを改めて浮き彫りにした形だ。

 ただ米国では運用担当者の名前が強制開示であるのに対し、日本は任意。個人が知らないうちに担当者や運用内容が変化することも過去に起きてきた。アクティブ投信への信頼を高めるには、情報開示の強化など制度面の改正も必要だろう。

 また信託報酬が年0.3%弱のアクティブ投信「ノーロード明治安田日本株式アクティブ」など超低コストアクティブ投信7本を昨年12月から運用している明治安田の生方氏は、「社内の意思決定は簡単ではなかったが、長期的には採算をとれるように育てていくことにした」と話した。

 関連して山崎氏からは「機関投資家向けのアクティブ投信のコストが非常に低いことを考えると、アクティブ投信だから高コストにならざるを得ないという一般的なイメージは間違いだとわかる」との指摘があった。

 プログラム終了後は同じ会場での懇親会。多くの投資家が引き続きお酒を飲みながら、GPIFや金融庁幹部、アクティブ運用者を囲んだり数人ごとに集まったりして話し続けていた。インデックス投資家と一口に言っても、国内外の配分比率、ETFやアクティブ投信の活用の有無など投資スタイルは様々。情報交換の機会は貴重だ。参加者からは「資産運用は孤独になりがちな長い旅。語り合える仲間がいるのは楽しい」との声が聞かれた。

(編集委員 田村正之)

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