銀行員の仕事が消える… OBの「警鐘本」に関心紀伊国屋書店大手町ビル店

そこから浮かび上がるのは、支店の窓口から本部の中枢まで、あらゆる職場で進む人材の劣化だ。提案型の営業ができず、新しい金融技術に対応できず、待ちの姿勢で失点を重ねないように業務をこなすタイプの行員が増えている実態が語られる。

顧客志向、生き残りのカギに

あとがきで著者は「金融に携わる多くの人を応援する意味で上梓(じょうし)した」と述べる。「人との繋(つな)がりがこれまで以上に重視されるだろう」とも記し、「新たな軸の中で活躍できる場が拡大する」とさえ述べている。現状にあぐらをかいていてはダメで、金融機関の役割や使命がどんどん変わっていくのに対応し、顧客志向の仕事の仕方を身につけて「大失職時代」を生き延びてほしいというのが著者の願いだ。

「この辺の金融機関に勤めている人ならわかりきったことで、大きくは動かないかと思っていたところ、意外なほど部数が伸びた」とビジネス書を担当する西山崇之さんは話す。銀行の中にいるだけでは見えてこない指摘が本書にはあるのかもしれない。

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