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露店に拡大、無人コンビニも 中国で急伸、スマホ決済

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NIKKEI STYLE

中国でスマートフォン(スマホ)決済が爆発的に伸びている。コンビニや飲食店で代金を支払う際、スマホを取り出すことは当たり前の光景になった。中国の大都市では文字通りスマホ一つで生活ができるキャッシュレス社会が実現しつつある。

2017年6月15日には、湖北省武漢市がモバイル決済金額シェアでトップの「アリペイ(支付宝)」の運営会社と提携し、キャッシュレス都市を建設することで合意した。政府も協力してキャッシュレス社会の実現にまい進している。

日本でもスマホで決済できる店舗は広がっているが、中国の大都市では露店のような小さな店舗でもスマホでの決済に対応している。ここ2年ほどの間に一気に広がり、今では現金でしか払えない店を探す方が難しいほどだ。さらに公共料金の支払いや高速鉄道のチケット購入、資産運用なども決済アプリ上でできる。

17年6月初めにはスマホ決済専用の無人コンビニが上海市内に登場。また決済アプリに自家用車のナンバーを登録しておけば、支払い手続きをすることなく自動で料金を引き落としてくれる「スマート駐車場」も出現している。この1年で急速に普及したシェア自転車や、「外売」(中国語の発音では「ワイマイ」)と呼ばれる出前サービスもスマホでの決済が前提となっており、生活のあらゆるシーンでスマホ決済が使われている。

「アリペイ」と「ウィーチャットペイメント」が2強

スマホ決済の中心となっているサービスは2つ。ネット通販最大手、アリババ集団が手がける「アリペイ」と、IT大手のテンセントが手がける「ウィーチャットペイメント(微信支付)」だ。

決済金額シェアでトップを走るアリペイは2004年にサービスを開始した。当初はアリババの中核事業であるネット通販で、取引の安全性を担保する決済システムとして導入したのが始まりだ。その後、公共料金の決済などにサービスが広がっていき、現在のオンラインからオフラインまで網羅する決済サービスに成長した。

そのアリペイを猛追しているのが2014年にサービスを開始したウィーチャットペイメントだ。中国人が毎日何度となく開くSNS「ウィーチャット」に組み込まれていることが最大の強みで、アリペイをしのぐ勢いで利用が広がっている。

いずれのサービスも基本的には銀行口座にひも付けて使う。デビットカードのように銀行口座から直接、料金を引き落とせる。

各サービスとも個人間で送金することもでき、割り勘機能も付いている。例えば昼食代の清算など、ちょっとしたお金のやり取りは、ウィーチャットペイメントを利用することがほとんどだ。中国の旧正月(春節)ともなればウィーチャット上で「紅包(ホンバオ)」と呼ばれるお年玉が飛び交う。

「紅包」で受け取ったお金や多種多様なアプリのキャンペーン等で受け取ったお金は、いったんアプリにチャージする形になる。これを支払いに使うこともできるし、一部手数料がかかるものの銀行口座に戻すこともできる。

短期の旅行者にとっては銀行口座とのひも付けはハードルが高いが、アプリへのチャージ機能だけなら一部のクレジットカードとのひも付けで有効にできる。知人などからアプリ内で送金してもらえば、受け取り額の範囲で支払い機能を使えるので、サービス自体を体験することは可能だ。

店舗では2次元バーコードを通じて決済する。大きな店舗では、支払うユーザーがアリペイやウィーチャットのアプリで2次元バーコードを表示させ、レジの読み取り機で読み取ってもらう形式が多い。

一方、小さな店舗では、レジ周辺にパネルやシールで2次元バーコードが示されているので、支払い側が同じくアプリで読み取り、金額を入力して決済する。

NFC(近距離無線通信)を使いスマホをかざすだけで決済できる「Apple Pay」のような方式と比べると、一見面倒なようにも思える。

だが、店舗側にとっては特別な機器を導入する必要がなく、少なくとも2次元バーコードを店頭に貼り出しておけば、決済が可能になる。この手軽さが、利用できる店舗の拡大につながっている。そして使える店が多いという利便性が、さらなる利用者増につながっている。

スマホ決済が新サービスのプラットフォームに

さらにスマホ決済の普及が新しいサービスを生み出すプラットフォームとしての役割を担っていることも見逃せない。アリペイやウィーチャットペイという普及した決済サービスがあるおかげで、新しいサービスを始める事業者は、料金の徴収で頭を悩ませる必要はほとんどない。

さらにこれらの決済サービスは携帯電話番号の登録や銀行口座との連携を前提としているため、個人の認証にも使える。アリペイの運営会社、アントフィナンシャルはアリペイでの決済状況に応じて、個人の信用を格付けする「芝麻信用(ゴマ信用)」というサービスも手がけている。信用度が高ければ、例えばシェア自転車を利用する際に、デポジットが不要になるなど、様々な特典を手にできる。

ここまでくると、あらゆる行動を把握されているという怖さも出てくるが、中国で気にしている人はほとんどいない。あらゆる決済をスマホで完結できる利便性が勝っているからだろう。

また、セキュリティーという点では、銀行口座と携帯電話番号のひも付けが密であることが安心感につながっている。決済額がどんなに少額であっても、送金、受け取り共に口座での資金移動があると、銀行の標準サービスとして、ほぼリアルタイムにSMS(ショートメッセージサービス)で携帯に通知され、口座からいくら引き落とされた(もしくは入金された)のかが把握できるのだ。

中国では、本人確認業務がサービス利用時に必ず行われる銀行口座と携帯番号を個人認証のマスターデータとし、それを補完するネット上の決済システムをテンセントとアリババというメガIT企業2社が寡占的に提供することで、モバイルネットワークを生かした経済活動をリアルの世界に大きく展開させることに成功した。「認証」と「決済」というネットでの経済活動の2大課題をクリアしたことで、今後も中国のスマホ決済はさらなる進化を遂げていくだろう。

小平新
 日経BP社で記者などを13年間勤めた後、IT企業に転職。2014年からイメージコミュニケーションのプラットフォームを開発する上海のベンチャー企業BiaoQing Inc.(上海似顔絵科技有限公司)で事業企画担当。

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