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脂肪を落としたい人が意識すべき「ニート」って何?

日経Gooday

2017/8/17

正解は、(2)ウソ です。

■ニートとは、運動以外の身体活動によるエネルギー代謝のこと

私たちが食べたものは、体の中で消化・吸収され、活動するのに必要な成分に変換されます(エネルギー代謝)。このエネルギー代謝のうち、60~70%は生命維持のための「基礎代謝」が、20~30%は運動や日常生活での「身体活動時代謝」が占めています。残りの10%は、食べたものを消化・吸収するときに使われる「食事誘発性熱産生(DIT:Diet Induced Thermogenesis)」です。

この「身体活動時代謝」のうち、運動を除いた日常生活の活動による代謝を、「非運動性身体活動時代謝」と呼びます。この「非運動性身体活動時代謝」の別名が「ニート(NEAT:non-exercise activity thermogenesis)」です。NEATはつまり、家事やオフィスワーク、立ち座り、階段の上り下りなど、運動とは呼べないような日常生活活動によるエネルギー代謝全般を指します。

エネルギー消費に関わるものとして、多くの人がまず思い浮かべるのは運動ですが、「実は、運動によるエネルギー消費は、皆さんが考えているほどには多くありません。毎日スポーツをしたり、何時間もジムで運動できるかというと、現実的ではないですからね。運動でやせたいなら、併せて食事の量を減らすことが大切です」と東京医科歯科大学臨床教授の宮崎滋さんは指摘します。

運動でやせるのは案外ハードルが高い。そこで最近注目されているのが、NEATなのです。「特別な運動をしなくても、NEATを増やせば、肥満や糖尿病、メタボリック・シンドロームなどを防げる[注1]ことが分かってきました」(宮崎さん)

例えば、肥満の人と肥満でない人のNEATを比べると、肥満の人の方が1日350kcal少なかったという研究があります[注2]。350kcalはいちごのショートケーキ1個分のエネルギーに相当します。1週間で2450kcal、1カ月で1万500kcalと考えると意外と侮れません。

また、同じ研究で、肥満の人は、肥満でない人よりも座っている時間が1日当たり164分長く、立っている時間が152分短いことも報告されています。

肥満の人は、ソファに座ってテレビを見て、携帯電話を操作しながらお菓子を食べて、暑くなったらリモコンでエアコンをつけて……と必要なものを全て手の届く範囲に置き、動かなくていい状態を作っていることが多いもの。「こういったコックピットにいるかのような生活は肥満のもと」と宮崎さんは指摘します。

ちりも積もれば山となる。通勤の際、電車やバスは1駅前で降りて歩く、駅やオフィスではエレベーターやエスカレーターを使わずに階段を使う、こまめに掃除をするなど、「ちょっとした動き」でNEATを増やし、エネルギーを消費することを心がけてみましょう。

家にいるときは掃除、片付けなどでちょこちょこ動く。この習慣がエネルギー消費に大いに役立つ(c)Comaniciu Dan-123rf

[注1] 厚生労働省(e-ヘルスネット)のアクティブガイド

[注2] Levine JA, et al. Science. 2005;307:584-586.

[日経Gooday 2017年7月3日付記事を再構成]

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