30代でも増える白内障 根治治療は手術、日帰り可能

日経ヘルス

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30代の若年性白内障でも、加齢による白内障でも、治療法は同じだ。点眼薬は進行を遅らせる作用しかなく、根治をするには手術が必要となる。

(イラスト:三弓素青)

手術では、まず超音波で濁った水晶体を砕いて取り除き、水晶体のあった場所にアクリル素材などの眼内レンズを移植する。「最新かつ患者さんに最も負担の軽い術式は、点眼麻酔&角膜切開で行うもの。この術式なら一滴の出血もなく、眼帯をすることなく当日に歩いて帰宅できる」と三井記念病院の赤星隆幸部長。

また角膜切開と水晶体の粉砕に、1000兆分の1秒単位でレーザー照射を行う、フェムトセカンドレーザーを使用する医療機関もある。「目の組織へのダメージが少なく、眼内レンズが正確な位置に固定できる」(大宮七里眼科の山崎健一朗院長)。

使用する眼内レンズには種類がある。眼鏡なしの生活を望むなら多焦点レンズを。老眼も同時に治る。「最近は、白内障と同時に乱視も治せるトーリックレンズが登場している。乱視がある場合はトーリックレンズを推奨」(赤星部長)。医師と相談し、体に負担の少ない術式と、自分の生活スタイルに合ったレンズを選ぶといいだろう。

赤星隆幸さん
三井記念病院眼科(東京都・千代田区)部長。自治医科大学卒業。患者への負担が少ない白内障手術の新しい術式「フェイコ・プレチョップ法」の考案者。白内障治療の世界的権威で年間1万件以上の白内障手術を自ら執刀する。
山崎健一朗さん
大宮七里眼科(埼玉県・さいたま市)院長。日本医科大学卒業。フェムトセカンドレーザーと多焦点眼内レンズを使用した白内障手術の症例数は国内最多レベル。著書に『人生が変わる白内障手術』(幻冬舎)。

(ライター 渡邉由希、構成:日経ヘルス 羽田光)

[日経ヘルス2017年8月号の記事を再構成]

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