企業内に保育所、サービス幅広く 24時間対応も育休復帰を支援 着替えやタオル洗濯

新日鉄住金君津製鉄所(千葉県)が今年4月に新設した保育所
新日鉄住金君津製鉄所(千葉県)が今年4月に新設した保育所

企業内に保育所を設ける例が増えている。子どもを預けられるかは、女性社員が育児休業を終え復帰するための大きな条件だ。最新の事情を探った。

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東京・恵比寿ガーデンプレイス内の本社に保育所 サッポロホールディングス

ポピンズの保育所に娘の一花ちゃんを預けている、サッポロビールの早川祐美さん(右)

東京・渋谷の恵比寿ガーデンプレイスにあるサッポロホールディングス(HD)の本社ビル地下1階には、この4月にできた保育所、ホップキッズがある。「一時期は育児休業の期間延長も考えた」。サッポロビール入社6年目の早川祐美さん(27)は昨年に娘を産み、認可保育所を探したがどこも満員。運良く昨年12月に会社が保育所設置を決めたことで職場復帰できた。

「自宅の最寄りの保育所に入れなかった時、一時的に利用してもらえたら」。サッポロHDの福原真弓取締役は話す。入所する17人の子どもすべてが、待機児童の多い0~2歳児だ。早川さんも来春には地元の保育所に預けようと「保活」を続ける。

同社は育児休業の期間延長などによって職場復帰が遅れれば、優秀な人材を生かせない機会損失につながるとみる。保育所の開設・運営を専業のポピンズ(東京・渋谷)に依頼する一方、サッポロHDは場所を提供し、必要な工事費の一部も負担した。

同保育園はガーデンプレイスの他のテナントや渋谷区在住者も利用でき、現在は14人が利用している。社員以外に開放することで、待機児童の問題を抱える同様の企業も恩恵が受けられる。

「企業主導型保育所に関心を寄せる企業からの問い合わせが相次いでいる」とポピンズ事業開発部、土居高志マネジャーは話す。これまで企業内保育所はなかなか定着してこなかったが、国は昨年度、企業主導型保育事業への助成制度を創設。これまで国の助成が決まった施設は871、定員は2万人を超えた。

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千葉・君津製作所の中央門近くに開設 新日鉄住金