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化粧品を選ぶように温泉を選ぶ! 温泉美容の基礎知識 キレイになれる温泉の秘密

2017/7/5

和歌山県・白浜温泉(塩化物泉)

 温泉は地球がくれた天然のビューティーツールです。地球は生きていて、その自然の営みの中で湧き出てくる温泉には、その土地の地層にあるミネラルや成分がたっぷりと溶け込んでいます。

 日本には47都道府県の全てに、およそ3000カ所の温泉地があります。登録されている源泉数はおよそ2万8000本。日本全国を旅すると2万8000通りの温泉に出合えるというわけです。トラベルジャーナリストで温泉と美容の専門家である石井宏子さんが、肌や体、心のさまざまな悩みや願望にこたえてくれる温泉や温泉宿、温泉地の情報を連載で紹介していきます。

■温泉の美容効果は「泉質」で分かる!

 美しくなるために使う化粧品は、どんな成分が入っているのか、どんな違いがあるのかなどをいつも気にして選んでいるのに、温泉に入るときにどんな温泉なのかを知らないなんてもったいない。まずは温泉の成分と、美容に期待できる効果についてお話しします。

 温泉に溶け込んでいる成分のバランスは、個々の温泉ごとに全て異なりますが、メインの成分を知る方法があります。それは、温泉場の入り口や脱衣所などによく掲示されている「温泉分析書」に書かれている「泉質」をチェックすること。その温泉の主成分や副成分を表すのが泉質表示です。

 泉質名は、「単純温泉」のように1つだけのものもあれば、「含硫黄・含鉄-ナトリウム-塩化物・炭酸水素泉」のように、主成分・副成分の順番で複数の泉質名が並ぶ長いものもあります。これは、1つの成分のシェアが高い「集中美容液」のようなタイプか、複数の成分が合わせ技で働く「マルチビタミン」のようなタイプかということですので、それぞれの温泉の個性の違いも併せて楽しみましょう。

■化粧品を選ぶように温泉を泉質で選ぶ

 泉質は全部で10種類あります。泉質名は主成分・副成分が並んで表示されるので、そこから温泉の特徴を知ることができます。まずは、美肌に欠かせない3大美人泉質「炭酸水素塩泉」「硫酸塩泉」「硫黄泉」を中心に選んでみてはいかがでしょうか。

【1.すべすべ美肌の湯】

 スキンケアの始めに使うものといえば、クレンジングやせっけんですね。温泉にもせっけんのように肌の汚れや、肌表面の古い角質を落としてすべすべにしてくれる成分が多い泉質があります。それは「炭酸水素塩泉」。美肌の湯と呼ばれる温泉地に多く見られる泉質です。

 「ナトリウム-炭酸水素塩泉」とあれば、重曹泉のこと。重曹というと、台所のお掃除に使ったり、山菜のアクを取りたいときに使ったりします。つまり、肌の汚れや角質を優しく落とすサポートをしてくれるのです。肌の表面がすべすべになるのを実感できるうれしい温泉の働きですね。ちなみにpH8.5以上の「アルカリ性の温泉」も同じような作用が期待できます。泉質は単純温泉でも美肌の湯と呼ばれてきた名湯は、アルカリ性や弱アルカリ性が多くみられます。

鹿児島県・妙見温泉(炭酸水素塩泉)

【2.しっとり美人の湯】

 せっけんでキレイになったら、化粧水で保湿。シャンプーで洗ったらリンスでしっとり整えるのを日々当たり前のようにしているという方は、温泉の入り方の順番は気にかけていますか? 順番が違っても肌や体に悪いということはありませんが、美肌ケアのためには賢く使い分けていただきたいと思います。

 仕上げの温泉として入りたい泉質が「硫酸塩泉」。水分を肌へと運び潤い肌をサポートするので、美人の湯と呼ばれる温泉地に多く見られます。日本最古の文献に記載されている美肌の湯といわれる玉造温泉もこの硫酸塩泉。1300年以上も前から、日本人は「一度入ると美人になる」という評判で温泉へ殺到していたというのですから、美人の湯の歴史は奥深いですね。古くから武将が傷を癒やしたといわれる温泉もこの硫酸塩泉や塩化物泉が多くみられます。肌の再生を促すには、しっとり保湿してくれる泉質が役立ったのだと想像できます。

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