いつも目の下にクマがあります
女優、ミムラ
30代になってから疲れがとれにくくなり、しっかり寝ても、いつも目の下にクマがあります。おかげで会う人会う人に「大丈夫?」と心配され、クマのことを気にせずにはいられません。そっとしておいてほしいのですが……。(大阪府・30代・女性)
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このお悩みには「そっとしておいてもらえる方法」を考案するのではなく、積極的に「クマをなくす」方向でお答えしたく思います。女優として、撮影現場や各美容のプロから集めた情報をお伝えしますのでご参考にしてください!
まず前提として、人から指摘があるということは、違和感のあるクマ=オリジナルのお顔立ちに不釣り合いなクマ、が出ているからだと考えられます。つまり元に戻せる可能性が高いと前向きに考えて参りましょう。
きっとご自身でもお調べになられたと思われますが、ざっと並べるだけで考えられる原因はこんなにあります。
(1)寝不足(2)貧血(3)冷え(4)視神経の疲労(5)酸素不足(6)ストレス(7)頭蓋骨の変形(8)内臓疾患……などなど。
この中で私は(5)と(7)について特にお話ししたいと思います。
急に深くなったクマに悩み、病院で酸素不足と診断された女優さんがいます。粉じんを使った撮影所の空気が悪く、わざと浅く呼吸していたそうです。私もボイストレーニングに通って深い呼吸を習慣にしてからクマができにくくなりました。
ですからまずは深呼吸を習慣づけましょう。もし浅い呼吸を長年続けておられるなら横隔膜の可動域が狭まっているので、一生懸命腹式呼吸をやって、十分な酸素を取り込みましょう。
もう一つが頭蓋骨の変形。きついヘアバンドやほおづえを付く癖、目や肩首の疲労からも起きるそうです。その影響は強力で、顔が伸びたり、ゆがみで普段何もない部分にシワが出たりします。私も芝居でカツラ(日本髪だと1キロあります)を連日着用すると、濃いクマが出ます。そんな時に自分でヘッドマッサージをすると、いつもと形が違っていることに驚きます。
相談者さんは疲れを自覚しているので、ストレスもあるでしょう。神経を酷使して脳が疲れている場合も、頭蓋骨は額が張ったり、てっぺんがウルトラマンのようにとがったりします。疲れた時にはどこがとがってどこがへこむか。痛い日とそうでない日の違いは何か? 短時間でもご自分で毎日触ってみてください。一度プロのヘッドマッサージを受け、状態のよい自分の頭の形を知るといいですね。
人体の不思議を面白がって、継続的に試してみてください。
[NIKKEIプラス1 2017年7月1日付]
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