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post 2020~次世代の挑戦者たち

商店街の日常、外国人は興味津々 日本海側にも魅力 訪日旅行ベンチャー、ノットワールドの佐々木文人社長に聞く(1)

2017/7/5

外国人観光客に東京都江東区の砂町銀座商店街を案内するノットワールドの佐々木文人社長(前列左、画像は一部加工してある)

 2020年東京五輪・パラリンピックに向けてインバウンド(訪日外国人)の需要拡大に沸く日本。そうしたなか14年に創業した旅行会社、ノットワールド(東京・中央)は個人・少人数グループの訪日外国人に通訳案内士付きツアーを提供して急成長している。外国人を喜ばせる、きめ細かなもてなしが強みだ。現場を知り尽くした佐々木文人社長(34)の話からは、インバウンドの勢いをオリパラ後「post2020」につなげるためのヒントが見えてくる。(聞き手は公認会計士・心理カウンセラー 藤田耕司)

ノットワールドの佐々木社長は「日本の日常的な場所に行きたいという訪日客のニーズは大きい」と指摘する

 ――まずノットワールドが手がけている事業について説明してください。

 「訪日外国人を対象に日本国内のツアーを手配し、それに通訳案内士が同行する旅行事業を手掛けています。『価格で勝負する団体向けサービス』ではなく『質で勝負する小グループ・個人向けサービス』に重点を置いています。半日や1日のツアーが多いですが、7泊8日、10泊11日などやや長い旅行も増えています。世界最大の旅行の口コミサイト『トリップアドバイザー』で合計約660件の口コミを獲得し、そのうちの約95%が「エクセレント(優秀)」という評価を得ました。お客さんは15年度の1698人から16年度には4013人に急増。売上高も15年度が2885万円、16年度が6659万円で、17年度は1億円を超える見通しです」

■人情味あって食べ歩きできる場所人気

 ――どんな場所が訪日外国人に受けていますか。

 「1つは東京の築地、明治神宮、渋谷のスクランブル交差点などの有名観光地。2つ目はSNS(交流サイト)で(写真を投稿したときに)映える場所、たとえば彼らが『スノーモンキー』と呼ぶ温泉に入る猿、『あしかがフラワーパーク』(栃木県足利市)など花のテーマパークがそうです。3つ目は地元の人たちの生活を垣間みることができるローカルな場所です」

 ――地元の人たちの生活を垣間みることができるローカルな場所というのは意外です。わざわざ日本に来て、そんなニーズがあるのですか。

 「その通りです。一般的な日本人の暮らしを知りたい、日本の日常的な場所に行きたい、地元の人と触れ合いたいというニーズは強いです。実際、東京都内でも新宿駅西口の『思い出横丁』や、『新宿ゴールデン街』、台東区の『谷中銀座』と呼ばれる商店街、神楽坂を紹介することは多いですね」

 ――日常的な場所といっても、漠然としすぎていてイメージがわきません。選ぶ際には何かポイントがあるのですか。

 「これまでの経験からすると、ツアーで人気が出る場所の特徴は3つあります。1つ目はおいしいものが食べ歩きできるところです。食べ物のおいしさは、揚げ物や焼き物であれば、出来たてかどうか、温かいかどうかに左右されます。そうした食べ物を出してくれる店がたくさんあるかどうかは重要なポイントです」

 「2つ目は(町並みや道路が)ごちゃごちゃして分かりにくいところ、それでいて歩きやすいところです。歩きやすいというのは車が通らず、安心して歩けるという意味です。そして3つ目は人の温かさが感じられるところです」

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