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自転車保険の補償内容は? 他の保険との重複に注意 賠償無制限も登場

2017/6/27

 小学生の子供が自転車に乗るようになり、事故が心配です。自転車保険への加入を義務化する自治体も出てきたと聞きました。やはり加入したほうがよいのでしょうか。

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 国内の自転車保有台数は7000万台を超えるとされる。今年5月には「自転車活用推進法」も施行され、今後も利用はさらに増えていきそうだ。

 一方で自転車と歩行者の事故が減らない。注目を集めたのが2013年の神戸地裁判決。小学生が自転車で60代女性をはね、女性に重い後遺症が残った事故について、神戸地裁は小学生の保護者に9521万円の損害賠償を命じた。

 高額の賠償請求がこれ以外にも相次いだことなどを受け、自転車保険への加入を条例で義務付ける自治体が広がっている。

 自転車保険とは相手が受けた損害に対する賠償補償と、自分や家族のけがへの補償がセットになったものが多い。これらの補償を得る場合、必ずしも自転車保険だけが選択肢ではない。

 相手への損害賠償は「個人賠償責任保険」でカバーできる。自動車保険や火災保険の特約に付いていることが多く、保険料はおおむね月100~200円程度。自転車事故に限らず、日常生活の賠償事故を幅広く補償する。

 ファイナンシャルプランナー(FP)の平野敦之氏は「自動車保険や火災保険の加入者は特約で加入しているかどうか確認しておきたい」と指摘する。

 自分や家族のけがについては「傷害保険」に入っていればスポーツや転倒など、より幅広いケースのけがをカバーする。自転車に乗る子供のけがが心配だという人もいるだろうが、子供の医療費については実質無償化している自治体が多いことを覚えておきたい。

 自転車保険に入る場合は、補償内容を比較しよう。全日本交通安全協会が4月に始めた「サイクル安心保険」は年齢制限がない。インターネットで申し込めば年負担は1230~4380円。損害保険ジャパン日本興亜が補償を請け負う。

 東京海上日動火災保険は6月、ローソンの店頭端末で加入できる自転車保険を扱い始めた。個人賠償の補償範囲は自転車事故に限らず、無制限(海外は上限1億円)なのが特徴。三井住友海上火災保険も昨年、セブンイレブンの店頭端末向け商品で、賠償上限を1億円から3億円に上げた。

 au損害保険の自転車保険はヘルメット着用時の死亡補償を上乗せしたほか、自転車事故発生時のロードサービスを加えた。

 「事故になると被害者・加害者とも感情的になるため保険会社による仲介は大切」(平野氏)。示談交渉サービスの有無なども確認したい。

[日本経済新聞朝刊2017年6月24日付]

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