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狙うは「小さな勝ち」の積み重ね 割安株を見極める 負けない投資家たちの売買テクニック(3)

日経マネー

2017/8/25

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割安投資さん(仮名)は業績が好調で、将来東証1部への指定替えが期待できる、割安な中小型株に絞った投資をしている。銘柄が指定替えする際、株価が急伸する傾向を利用した投資方法だ。

2016年2月に買ったシステムリサーチ(東1・3771)は自動車関連企業向けのシステム開発に強く、業績は安定して成長していた。当時ジャスダックに上場していた同社に対し、「近いうちに東証1部への指定替えがあるはず」と踏んだ。チャイナ・ショックで株価が割安になったと判断し、投資に踏み切った。読み通り、同社は12月に東証1部に指定替えし、株価も投資時の約2倍になった。

割安投資さんは、16年2月時点でのリターンがマイナス20%まで落ちていた。それでも通年で15%のリターンを取れたのは、この下落局面でシステムリサーチのような指定替え期待が強い中小型株を集中して買ったからだ。

「下げ相場でどれだけ買えるかが大事」と話す割安投資さんは、16年2月、システムリサーチを含め100万円分の株式を購入。システムリサーチ以外では同じく指定替え期待が強かった当時東証2部のケイアイスター不動産(東1・3465)も買っていた。この銘柄も12月に東証1部に指定替えとなり、収益に結びついた。

指定替えになりそうな銘柄は、主に業績動向から選び出す。売上高や営業利益が成長している企業のうち、予想PERや配当利回りが低いものを選んで投資するが、この際、業種で見たPERの傾向に目配りする。例えば「PERが低く出やすい不動産や建設は注意して見る」といった具合。

銘柄は指定替えした時点で利益を確定する。割安感が薄れたり、業績が悪化して成長ストーリーが崩れたりした銘柄も組み入れ対象から外す。「大勝より、小さな勝ちを積み重ねるイメージで投資をしている」

(日経マネー 川路洋助)

[日経マネー2017年8月号の記事を再構成]

日経マネー 2017年 9 月号

著者 : 日経マネー編集部
出版 : 日経BP出版センター
価格 : 730円 (税込み)


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