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「上昇持続銘柄」を厳選 売買ルールはシンプルに 負けない投資家たちの売買テクニック(2)

日経マネー

2017/8/21

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お笑い芸人での成功を目指していた、もくろむ弟さん(30代・仮名)。30歳を区切りに芸人の夢を断念。それと同時に、「心機一転、金の亡者になってやろうと投資を始めました(笑)」(もくろむ弟さん)

当初は裁量で個別株を売買してトントンぐらいの成績だったが、兼業投資家のエナフンさんや、公認会計士で投資家の足立武志さんの本などを参考に売買手法を確立。5年間負けなしの成績を上げている。

もくろむ弟さんの基本戦略は、チャート分析を使って上昇トレンドの銘柄に乗るというもの。ただ、事前に投資対象の銘柄をスクリーニングでがっちり絞り込むのが工夫した点だ。

具体的なスクリーニングの手順はこうだ。まず、「ヤフーファイナンス」の高ROEランキングからROE15%以上の銘柄をピックアップし、それらの自己資本比率をチェックする。ROE15~20%の銘柄なら自己資本比率50%以上、ROE20%以上の銘柄なら自己資本比率30%以上あれば合格だ。

次に、財務を確認。「売掛金が売上高の3分の1以下」「現預金が短期+長期の有利子負債より多い」「流動資産が流動負債より大きい」といった基準を満たせば合格になる。最後にCF(キャッシュフロー)を確認。「営業CFがプラス、投資CFと財務CFがマイナス」の銘柄を選ぶ。

こうした条件を満たす銘柄は、「上昇トレンドが発生した時に長く続きやすいので、トレンドフォローの売買が成功しやすい」(もくろむ弟さん)という。

もくろむ弟さんは、定期的にスクリーニングを行い、50銘柄程度を「監視銘柄」として常にリストアップしている。それらのチャートを日々チェックし、上昇トレンドが発生した銘柄を買う仕組みだ。

■25日移動平均線と終値で売買判断

売買のサインは非常にシンプル。25日移動平均線と株価の終値の位置で判定する。具体的には、移動平均線の向きが横ばいから上向きに変わり、株価の終値が移動平均線より1.5%上に抜ければ上昇トレンド発生で買いのサイン。反対に、25日移動平均線が横ばいから下向きになり、株価が移動平均線を1.5%下に抜けるとトレンド終了で売りのサインになる。

この手法の場合、1~3カ月程度の売買になることが多い。例えば、2016年9月に日本M&Aセンター(東1・2127)を2945円で買い、11月に3210円で利益確定したという。

「最近ではPER50倍以上の銘柄が、『割高』といわれつつも意外に長く上昇するケースが多く、高PER銘柄に注目している」(もくろむ弟さん)。今後は、FX(外国為替証拠金)取引の自動売買やCFD(差金決済取引)などにも挑戦し、投資戦略の分散を図るという。

(日経マネー 市田憲司)

[日経マネー2017年8月号の記事を再構成]

日経マネー 2017年 9 月号

著者 : 日経マネー編集部
出版 : 日経BP出版センター
価格 : 730円 (税込み)


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