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待望の妊娠でも収入激減? アラフォー夫婦を襲う危機 家計再生コンサルタント 横山光昭

2017/6/28

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 「妊娠したのはうれしいが、出産の予定日がちょうど収入が減る時期に重なる。やっていけるだろうか」。自営業の主婦、Hさん(37)が相談に訪れました。

 Hさんは派遣社員の夫(37)と2人暮らし。結婚して7年ほどたってから、ようやく第1子を授かりました。もともと技術系の公務員だった夫は、仕事上の事故のけがが原因で退職。その後、就職先を見つけられず、5年前から派遣社員として働いています。会社は「5年勤めれば正社員に起用する」と説明しており、今年の契約期間の満了日で丸5年勤めたことになります。子どもが生まれ、夫は正社員になり、ようやく家族の基盤がしっかりするとの喜びに満ちていました。

■派遣の夫、正社員になれず

 しかし、夫の会社の説明は実態とは異なるものでした。契約期間満了後に正社員になれた人は実はこの5年間、一人もいません。正社員になっても収入は変わらないどころか、派遣社員のときよりも減る見込みです。それなのにサービス残業も多いのです。寝耳に水の現実を知り、会社への信頼を失った夫は、半年後に正社員になることはあきらめ、派遣社員としての契約も更新しないことにしました。

 今の会社を辞めても、別の会社で派遣社員として働くこともできますが、夫は再び派遣社員として働く気持ちにはどうしてもなれません。ただ、契約を更新せずに自己都合の退職とみなされれば、失業手当が出るまで3カ月の給付制限期間があり、収入が途絶えてしまいます。

 一方、Hさんは在宅でイラストを描く仕事と、映像関係の機材を持ち運ぶ仕事の2つをこなしています。ただ、おなかの中の子どもと母体の安全を優先し、機材を運ぶ仕事は制限。その結果、仕事は2つとも継続するものの、収入はそれまでの3分の2ほどに減りました。

 このようにHさん夫婦は出産時期に重なる夫や自分の仕事の変化、収入減をうまく乗り切らなくてはいけません。

■妻の収入も3分の2に減少

 3分の2に減ったHさんと夫の収入は計38万円ほど。以前のように貯蓄はできなくなったものの、仕事の経費や二人の国民健康保険料、国民年金保険料の支払いを含めても何とかやってはいけます。やはり気がかりなのは半年後、夫の仕事が見つからず、収入が途絶え、その状態が長く続く事態です。

 不安そうなHさんと一緒に家計を改善していきました。機材を運ぶ仕事を制限し、Hさんが自宅にいる時間が増えたことを踏まえ、外食中心の生活を見直しました。Hさんは幸い、つわりはひどくはなく、料理も苦ではなかったので3食のほとんどを自炊。夫の昼食もできるだけ弁当かおにぎりを持参としたことで、食費はかなり減りました。

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