心拍に走行ペースで運動管理 買う価値十分の健康ギア
「Apple Watch」(アップルジャパン)で一躍メジャーな存在になったスマートウォッチ。これらはスマホとの連係機能ばかりが魅力ではない。商品によっては歩数や消費カロリーなどはもちろん、走ったルートまでも見える化できる。健康管理のためだけに購入する価値も十分にあるのだ。
最近増えているのが「心拍センサー」と「GPS」に対応した商品。リアルタイムで心拍数を把握することで効果的な有酸素運動が行えたり、GPSで速度や移動ルートを計測できるようになる。そこで心拍数やGPSに対応した健康ギア4機種を比較した。
健康管理機能が最も充実
健康機能とスマート機能のバランスに最も優れていたのは「Galaxy Gear S3 frontier」(サムスン電子ジャパン)だ。運動中に心拍数をリアルタイム計測することはもちろん、走ったルートや心拍数の推移を後からスマホで確認できる。また、ユーザーが眠ると睡眠の深さや長さを自動的に記録。対応アプリの豊富さでは「Apple Watch SERIES2」(アップルジャパン)に譲るが、メールやSNSといったスマホの着信通知など、通常のスマート機能は過不足ない。
サムスン電子ジャパン
実勢価格4万3820円(税込み)
スマート機能に秀でる一台
サムスンに次ぐのがアップル。心拍センサーとGPSを搭載し、リアルタイムの心拍数表示やルート計測は可能。しかし、運動結果には心拍数の「平均値」を表示するのみで、推移グラフを見られない。また、睡眠ログの記録機能もない。アプリストアから心拍や睡眠に対応したものを見つければ、弱点はある程度解消できるが、わかりやすさという点では標準機能で対応しているサムスンに及ばない。駆動時間は公称で18時間、実測で最長2日程度しか持たなかったのは弱点だ。
アップルの強みはSuicaなどでの決済に対応していること。運動の途中で寄ったコンビニなどでスマホなしで買い物できるのはメリットだ。運動よりもスマート機能を重視するのであれば選択肢にはなる。
アップルジャパン
実勢価格4万800円(税別)[注]
[注]価格は、アルミニウムケース(42mm)の場合
GPS計測にはスマホが必要
今回比較したなかで駆動時間が最大約5日間と最も長く使えたのが「Fitbit Blaze」(フィットビット)だ。サムスンと同様に心拍数のリアルタイム計測や推移グラフの表示が可能。ただ、GPSを唯一内蔵していないため、ルートなどを計測する際はスマホも一緒に持ち出さなければならないのが難点だ。また、サムスンやアップルのようにアプリを追加することはできない。
フィットビット
実勢価格2万4512円(税込み)
よりスポーツに特化したモデル
スマートウォッチではなく、タッチパネルによる直感的な操作はできないが、心拍センサーやGPS、睡眠測定などの健康機能がサムスンと同水準で優れていたものもある。「WristableGPS SF-850PC」(エプソン)は、走行ペースやピッチ(1分当たりの歩数)など、マラソン向けの機能を搭載。モノクロ液晶でやや見づらいが、他のように画面が消灯せず、すぐに情報を確認できるのは、ある意味強みだ。健康機能に特化するのであれば、こうした選択肢もある。
エプソン
実勢価格3万2180円(税込み)
(日経トレンディ編集部)
[日経トレンディ2017年7月号の記事を再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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