マネー研究所

日経マネー 特集セレクト

ロング・ショート投資で波に乗る 11年で資産5億円 ここが違う! 勝ち続ける億万投資家の素顔(4)

日経マネー

2017/8/14

PIXTA
日経マネー

愛知県に住む専業投資家のあんかけスパさん(仮名)は、かつて企業のホームページの制作をフリーランスで請け負っていた。その本業の傍ら、2005年から始めた株式投資で稼ぎ、11年で5億円の資産を築いた。

前回記事「31歳で2.6億円 試行錯誤5年、中小型株投資が開花」で紹介した山里のわらしべ長者さん(同)と同様、05年に世間の注目を浴びていたライブドアに触発されて株に関心を持ち、元手700万円でスタートした。約半年後の06年1月に東京地検特捜部が証券取引法違反容疑でライブドア本社などを強制捜査。それを引き金に、「ライブドア・ショック」と呼ばれる株価の暴落が起きたものの、資金を少し減らすだけで済んだ。だが、「よく分からないまま売買していた」ので、1年目は全く勝てなかった。「個別銘柄の10年分の株価チャートを見ながら、どういうトレードをすれば勝てるのか考え込んだりした」

悶々とした日々を送る中、たまたま耳にしたのが、日経平均先物を対象にしたシステムトレードの話だった。日経平均先物を寄り付きで空売りして、同じ日の大引け前に買い戻す。そうすると、高い確率で利益を上げられるという内容だった。「この話を聞いて、儲かる確率の高い投資法が存在することに気付いた」

■空売りを絡めた取引で稼ぐ

同時に空売りに注目。空売りを絡めた取引で利益を上げることを思い付いた。取引の内容は、ヘッジファンドが手掛ける「株式ロング・ショート」と基本的には同じ仕組みだ。

取引のパターンは同業他社と比較して一時的に株価が割安となっている銘柄を扱うケースと、逆に一時的に株価が割高になっている銘柄を対象にするケースの2つがある。前者の割安な銘柄のケースで利益が出る仕組みを説明しよう。この銘柄を購入すると同時に、同じ金額で同業種の銘柄を空売りする。同じ業種にするのは似たような値動きをすることが多いからだ。割安な銘柄が値上がりすれば、空売りした銘柄の株価も上昇するので、空売りでは損失が出る。しかし、割安な銘柄の方が大きく値上がりすることが多いので、空売りの損失を補って利益が出る。

一方、割安な銘柄がさらに値下がりすれば、空売りしていた銘柄の株価も下がるが、値下がり幅は割安だった銘柄の方が小さいことが多い。空売りによる利益が割安銘柄の値下がりによる損失を補って、トータルで利益が出やすい。

マネー研究所 新着記事

ALL CHANNEL