割安株投資で資産5億5000万円 リーマン大敗も克服ここが違う! 勝ち続ける億万投資家の素顔(2)

日経マネー

銘柄の発掘では特別なことはしていない。ニュースで目にしたなど、何かのきっかけで気になった会社を調べるだけだ。「一定の条件でのスクリーニングも試したが、うまくいかなかった」と語る。

こうした投資を実践し、ソフトウエア開発のサイボウズ(東1・4776)を買値の約5倍で売却するといった成功を重ねて、05年に資産を約8億円まで増やした。しかし、リーマン・ショックで資産は1億円を割る状態に。「保有株の大半が流動性の低い中小型株だったので、すぐに損切りできず、損失が膨らんでしまった」

ブログを長い間休止するほど落ち込んだが、株の売買を再開して資産を5億5000万円まで回復させた。失敗の教訓から流動性を意識して組み入れ額を決めるようになったが、それ以外は従来の投資手法を大きく変えていない。

現在の最主力銘柄は投資用不動産情報サイトを運営するファーストロジック(東1・6037)。リクルート住まいカンパニーの不動産情報サイト「SUUMO(スーモ)」の独り勝ち状態の中で、周辺のニッチ分野で伸びると見込む。

さらに高級陶磁器や工業用砥石で国内トップのノリタケカンパニーリミテド(東1・5331)は、現経営陣が推進する経営改革で業績が改善するとみて保有する。

注:株価と指標は2017年6月9日時点
注:株価と指標は2017年6月9日時点

同様に親会社のフェイス(東1・4295)による経営改革に期待を寄せて購入した日本コロムビア(東1・6791)は、業績の改善が顕在化し、期待が膨らんでいた。ところが、フェイスが株式交換による完全子会社化を発表。大幅な株価上昇に伴う売却益の獲得というシナリオはついえたかに思われたが、両社の大株主である米運用会社のRMBキャピタルが反対を表明。6月1日にはRMBが日本コロムビアにTOBを提案したことが明らかになった。TOB提案合戦で買い付け額が上がっていく可能性もあり、えすさんは事態の推移を見守っている。

[マネー研究所編集部注] 記事中で紹介した日本コロムビアは17年7月27日に上場を廃止した。親会社のフェイスによる同社の完全子会社化(8月1日予定)に伴うもの。

(日経マネー 中野目純一)

[日経マネー2017年8月号の記事を再構成]

日経マネー 2017年 9 月号

著者 : 日経マネー編集部
出版 : 日経BP出版センター
価格 : 730円 (税込み)


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