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「握って」検索、写真も撮れる HTCの新型スマホ

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日経トレンディネット

台湾を拠点とするスマホメーカー「HTC」は2017年5月16日、台湾の本社でグローバル向けにスマートフォン(スマホ)の新モデル発表会を開催。新たなフラグシップスマホ「HTC U11」を公開した。

その後、ソフトバンクが5月25日、同機の発売についてプレスリリースにてアナウンス。続けて、auが5月30日に開催した「au発表会 2017 Summer」にて、同機種の取り扱いを明らかにした。両キャリアともに6月下旬以降の発売を予定している。

HTC U11は、従来機からデザインを一新。新たに側面の感圧センサーを活用した「エッジ・センス」機能を搭載する。また、AI連携、高性能カメラやオーディオのカスタマイズ機能など、さまざまな最新技術が詰め込まれたHTC渾身のモデルだ。

本記事ではHTC NIPPONの児島全克(こじままさかつ)社長に行ったインタビューでのコメントを交え、HTC U11について解説する。

ガラス背面を採用した新デザイン

「HTC U」はHTCが2017年より展開するスマホシリーズだ。2017年1月には「UTC U Ultra」や「HTC U Play」などが発表されているが、どちらもグローバル向けモデルであり、日本で展開されていない。

児島氏によれば、「創立20周年という節目を迎え、人工知能をベースにユーザーと一体になるような新シリーズを作ろうとした。シリーズ名は、『You(あなた)』に由来する」とのこと。

今回発表されたHTC U11は、同シリーズのフラグシップモデルという位置づけになる。国内向けの機種としては、2016年6月にauから発売された「HTC 10」以来だ。

OSはAndroid 7.1。プロセッサーにはQualcommのSnapdragon 835を搭載する。国内向けにはRAM 4GB/ROM 64GBモデルを展開する見込みだ。バッテリーは3000mAh。IP67相当の防水・防塵もサポートし、Felicaチップも内蔵する。

同社はメタルボディーを先行導入してきたメーカーという印象があるが、新モデルの背面はガラス製に変わった。

全面ガラスの曲面デザインは「リキッド・サーフェス」と表現される。重ね合わせたガラスには、蒸着による塗装が施されており、角度によって色合いが変わる。独特な揺らぎは、光を透過・反射した水面を思わせるデザインだ。

「単なるガラスボディーでは面白くないので、元々持っていた一体成型の技術をベースに、ガラスを重ねることでデザインを高めた」と児島社長は述べる。

カラーラインアップは、「アイス ホワイト(Ice White)」「アメイジング シルバー(Amazing Silver)」「サファイア ブルー(Sapphire Blue)」「ブリリアント ブラック(Brilliant Black)」「ソーラー レッド(Solar Red)」の5色。ただし、国内向けにソーラー レッドは流通せず、4色展開となる見込みだ。

「握る」だけで撮影・検索

HTC U11のメインターゲットは、HTCの従来からのファンだ。「女性にも売りたい」という気持ちはあると児島氏は言いつつも「HTC製品が好きな人は、人と違うことをしたいというユーザーが多い。そんなユーザーにぴったりと当てはまる製品を提供したかった」と述べる。

HTC U11の側面には感圧センサーが搭載されており、ここを握ると「エッジ・センス」機能を使用できる。握る動作は「短く」「長く」の2種類あり、それぞれ振動のリアクションが返ってくる。

例えば、短く握るとカメラが起動する。さらにもう一度握れば、シャッターが切れる。なお、エッジ・センスが反応するタイミングは、握った瞬間ではなく「握りを緩めた瞬間」なので、撮影がぶれることはない。

また、ホーム画面で長く握ると、「OK Google」のボイスコマンドが起動する。音声入力画面が表示されるので、そのまま話し掛ければ画面タッチせずに検索が行える。

なお、7月には専用アプリのβ版がGoogle Play上で公開される予定。これによりエッジ・センスにカレンダーやSNSなど、任意のアプリ起動を割り当てられるようになる。

「ボタンにはない可能性がある」

AI機能をベースにした音声アシスタントにも複数対応している。「Amazon Alexa」をはじめ「Googleアシスタント」、中国向けの「Baidu DuerOS」もサポートする。

また、同社が自社開発した独自AI「センス・コンパニオン」も搭載する。利用状況を継続的に学習することで、バッテリー持ちや、経路のナビゲーションなどを最適化できる。他社のAIと排他的な関係ではなく、共存路線を選択しているのが特徴だ。

なお、5月29日には、グーグルが日本語版の「Googleアシスタント」の提供開始を発表した。同日より、数日から数週間の間に、Android 6.0以降のスマホで使えるようになる見込みだ。そのため、同機能への対応はHTC U11限定のみのメリットとは言いがたい。一方で、エッジ・センスと連携させると、他機種とは異なるユーザー体験を提供できそうだ。

操作性という側面でみるとサムスンの「Galaxy S8/S8+」やTCLコミュニケーションの「alcatel IDOL4」など、特定機能のショートカット向けにハードボタンを装備するスマホも多い。HTC U11がハードボタンでなく感圧センサーを利用した理由について、児島氏は以下のように語る。

「今後いろんな機能と組み合わせて強化していこうと考えている。今回の操作は短い握りと長い握りの2パターンだが、それ以外にさまざまな握り方や使い方を検討し、既に開発をスタートした。ボタンではできないような可能性が隠されている」

それを踏まえた上で、同氏は「初めて投入する上で本当に使い勝手がよいと思われないと、市場に受け入れてはもらえない。だからこそ、これだったら使ってみて面白いと思える部分に絞り込んだ」と述べる。

カメラ、音楽機能も向上

児島氏は、今季のスマホトレンドについて「MVNOやSIMフリースマホが普及し、スマホの性能がどれを見ても一定水準を超えるようになった」と述べる。

「他社製品との差別化については、どう考えているか?」という筆者の問いに対し、「世の中にない新しいものを見せて、びっくりさせて、市場を作っていきたい。ただ、それだけではなく、基礎技術もきっちりした世界最高の品質を目指して作っていく」と答えた。

また、それが「HTCらしさ」であるとした上で、「他とは違う何かを求めるのであれば、HTCを買ってみようとなる。そういうようなものにしたいと思っている」とも語る。

HTCスマホは、カメラの信頼度が世界的に高い。国内では知名度がそこまで高くないが、カメラセンサーの評価指標の一つである「DxOMark Mobile」のスコアにて、HTC U11は世界最高となる90スコアを獲得した。なお、2位の「Google Pixel(89)」、3位に位置する「HTC 10(88)」も同社の端末だ。

HTC U11での進化点としては、デュアルピクセルセンサーの採用や、5軸光学手振れ補正のサポートなどがある。暗所の手持ち撮影でもノイズやブレを最低限に抑え、明るい撮影が期待できる。

また、動画撮影時の3D録音もユニークだ。4つのマイクを搭載しており、周囲のサウンドの方向を反映しながら録音できる。

サウンドについては、従来機で採用していたようなデュアルフロントスピーカーを廃止した代わりにチャンバーを内蔵することで、下部のスピーカーに加え、画面全体からも音が響くようになった。

また、ハイレゾ対応の専用イヤホンも同梱される。同イヤホンは、エコーの原理で使用者の耳の構造を感知し、自動で音質を最適化する機能を搭載。設定画面で数手順操作するだけで、数秒でチューニングが完了する。なお、同イヤホンはUSB Type-C経由でU11と接続する。U11には3.5mmのイヤホンジャックはなく、手持ちのヘッドセットを利用したい場合には、同梱のアダプターを利用する必要がある。

VR周辺機器も7月下旬に登場

日本で展開する周辺機器としては、「HTC LINK」がユニークだ。同製品は、U11とUSB Type-Cケーブルで接続することでVRコンテンツを利用できるHMD(ヘッドマウントディスプレー)。ゴーグル部分と両手に持つコントローラーの先端にはライトが点灯し、その動きを3脚で固定したステレオカメラで捉える仕組みだ。こちらもソフトバンク、およびauが7月下旬より販売する予定。

従来のHMDと比べると、使用するとき、ゴーグル部にスマホをセットしなくてよいことが特徴だ。また、HTCがすでに展開しているVR製品「VIVE」で培ったコンテンツを順次展開していける点でも訴求力がある。

ちなみに、児島氏によれば、日本が最初に選ばれた理由は「VR関連の技術・開発者が多いため」とのことだった。

完成度は高いが問題は……

「将来のスマホが、今の形のままかどうかわからない」と児島氏は述べる。そして「今の私たちの技術が今後どう変化していくかわからないが、きちんと1つ1つの技術を固めつつ、常に新しいものをお客さまに見せていきたい」と語った。

同氏は「実際には2019年から2020年くらいに5Gが出てきて、クラウドやAIが成熟してくる。スマホは、その中の融合的な要素として、その人に寄り添うもの、技術と人をつなぎ合わせるものになってくるだろう」とも語った。

エッジ・センスやAIの連携に注力したHTC U11は、HTCが「タッチ操作の次にくるもの」としてイメージした未来のスマホの第一歩だ。HTCの先駆的な姿勢や基礎性能の高さとあいまって完成度の高い端末となっている。

一方、海外の直販サイトによれば、同機種の価格は、台湾ドルで2万2900ドル(64GBモデル)。これは日本円(5月31日時点のレート)では約8万4000円相当となる。参考までに、au版「Galaxy S8」の価格は、新規一括9万720円(実質価格5万7456円)で、こちらは予約特典のHMDもプレゼントされる。HTC U11がファンだけでなくその他一般層にも受け入れられるためには、今後発表されるであろう価格の設定も重要な要素となりそうだ。

(ライター 井上晃)

[日経トレンディネット 2017年6月1日付の記事を再構成]

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