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能力を発揮できず我慢… 抜け出すのに必要なことは?

"もったいない"脱出の仕事術

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NIKKEI STYLE

コミュニケーションコーチの岩田ヘレンです。今、あなたは何か「我慢」をしていることがあるでしょうか? 思い通りにならないけど状況を変えるのは難しいというとき、しかたなく我慢をすることはあるでしょう。日本の社会では、我慢は美徳と考えられることが多いです。確かに、どうしても変えられない状況で文句を言ったりイライラしてもベネフィットがないので、そういう意味では我慢するのはいいことです。しかしほとんどの場合は、行動をとって状況を変えることができます。

先日、1人の女性からメールをもらいました。彼女は何年か前に私の3日間セミナーに参加したことがあり、その後何度か連絡をとっていましたが、久しぶりにメールをくれたのです。そこには「結婚生活がうまくいかなくなって、家を出なければならなくなった」とありました。家もないし、仕事もお金もない。今とても困っている。こんなメールを書いて申しわけありませんが仕事を紹介していただけないでしょうかという内容でした。

それを読んで私が最初に感じたこと。それは、彼女への尊敬でした。なぜでしょうか。大変な状況のときに「助けてほしい」と言うのは勇気が必要だからです。彼女は状況を変えるために、我慢をせずに、勇気を出して行動したのですね。

不本意なゾーンで我慢=もったいない!

さて、このところ毎月、私は自分のためにその月のテーマとなる言葉を決めることにしています。先月の言葉は「BUZZ」でした。ワクワクするような躍動感の広がりをイメージする言葉ですが、先月はまさにそんな1カ月でした。「Her Confidence Her Way」という日本人女性のためのポッドキャストの生中継でビジネスの取材を受け、それをきっかけにコミュニティーが広がりましたし、プライベートではしばらく中断していた空手を久しぶりに始め、ワクワクしながら楽しんでいます。

今月の言葉は「GENIUS(天才)」にしました。これは、最近とても気に入っているGay Hendricks著「The Big Leap」の中から取りました。この本にはとても興味深いメッセージがたくさんありますが、そのうちの一つが「4つのゾーン(領域)」です。

世の中にはさまざまなスキルや仕事がありますが、誰でも「自分には向いていない」「自分は得意ではない」ことはあると思います。例えば私は、細かく数字を見るのがあまり好きではないので、そういう仕事は会計士にお願いしています。こうした仕事が属する領域を「Zone of Incompetence」(無能力のゾーン)と呼んでいます。

次の領域が「Zone of Competence」(能力のゾーン)です。例えば私は毎週、ブログを書いています。その内容をサイトに投稿する作業は割に単純なので、1度覚えれば誰でもできます。ですから、自分でもできるけれど、ほかの多くの人もできる仕事です。そういう意味では他人にお願いすればよいでしょう。私のアシスタントがこの作業をしてくれています。

その次の領域が 「Zone of Excellence」(卓越のゾーン)。これは、いい収入を得られるくらいに上手にできる仕事です。周囲の人もやってくださいとお願いしてきます。例えば私の場合は、以前やっていた翻訳の仕事でしょうか。それで収入を得ることはできますが、今の自分にはちょっと物足りない感じがします。

そして、4番目が「Zone of Genius」(天才のゾーン)。自分だけの特別な何かができる仕事の領域です。私の場合は、コミュニケーションスキルのトレーニングとコーチングがこれにあたると思います。私はいろいろな人を見て、その人のコミュニケーションスキルの潜在能力をすぐ把握し、その人の現在の状況を理解して、より上のレベルにいけるように支援ができます。これはとてもワクワクする、楽しい仕事でもあります。

Gay Hendricksは、できる限り自分のZone of Geniusの仕事をしたほうが自分自身もハッピーだし、社会的にも大きな貢献ができると言っています。

そういう目で見てみると、世の中にはZone of Competenceか、Zone of Incompetenceにいる人が多いことに気付きます。大きな組織ほど、「向いていない」と思いながら仕事を続けて、我慢をしている人が多いのではないでしょうか。本当にもったいないです。あなたの場合はどうでしょうか。

「Genius」という言葉は、自分へのリマインダーとして使っています。つまり、何かをするときに「これは私のGeniusだろうか? それとも、他の人にお願いしたほうがいいことだろうか?」と自問するのです。Geniusでないことをたくさんやって無駄に忙しくなるのはとてももったいないことなので、減らさなくてはなりません。

現状を変えるために必要なのは勇気

現在、私の知り合いにはオンラインでビジネスをしている女性起業家がたくさんいます。彼女たちはよく、秘書業務やリサーチ、交流サイト(SNS)のサポート、あるいはイベントの会場手配などをオンラインで請け負ってくれる「バーチャルアシスタント」を利用しています。起業家たちはそれぞれ自分にとってGeniusな仕事があって、それ以外のことは他の人にやってもらったほうが絶対にいいので、バーチャルアシスタントの需要はかなり高いです。1人で何人ものバーチャルアシスタントを務めているケースもあります。例えば、自宅から5人のバーチャルアシスタントを務めている3人のお子さんのお母さんも友達の中にいます。

「助けてください」というメールを受け取って私は考えました。その女性はとても事務能力が高いので、バーチャルアシスタントの仕事ができるかもしれない。そこで、くわしい事情は伏せてオンライン起業家のグループに「こういう人が仕事を探しています」とメッセージを送ったら、すぐに5人から「今すぐ仕事をお願いしたい」「ぜひ紹介したい人がいる」という返事がきました。そのうちの1人は、自分自身もバーチャルアシスタントだが仕事が増えすぎたのでその一部をお願いしたいと言ってきました。

メールをくれた女性は、仕事を探す間のつなぎとしてバーチャルアシスタントとして働けるかもしれませんし、もしかしたらバーチャルアシスタントを本業のビジネスにできるかもしれません。パソコンとインターネットがあり、スキルさえ身に付ければどこにいてもできます。彼女は、現状に対して我慢をせずに勇気を出して一歩踏み出したことで新しい可能性を得たのです。それはとてもインパクトがあることだと思います。

 ◇  ◇  ◇

先月のコラム公開の後、何人かの方からメールをいただきました。コラムの感想とともに、8月末にいわき湯本温泉で開催するリトリート(合宿)にも興味を持っていただいたのでとてもうれしく思いました。このリトリートも、もったいない状態からの脱出やZone of Geniusを生かす機会、そして友達づくりやリラクゼーションの機会になると思います。私自身のZone of Geniusにもなるのでとても楽しみにしています。

あなたは今、何か我慢していることがありますか。もし今、Zone of Geniusの能力が発揮できずに我慢しているならとてももったいないことですが、もしかしたら我慢することに慣れてしまって、その方が楽だと思っているのかもしれません。それも一つのcomfort zoneなので、抜け出すには勇気が必要です。特に企業で働いていて、上司が厳しかったりすると何もできないと思ってしまうかもしれません。でも「行動して状況を変える」という選択肢はどんな場合にも必ず存在します。そのために、たとえ小さくても何か行動を起こすとしたら、何ができますか?

岩田ヘレン
 グローバル・コミュニケーション・コーチ。英ヨークシャー出身、さすがコミュニケーションズ代表。ウイズ株式会社 アドバイザー。日本翻訳者協会理事長、マッキンゼー・アンド・カンパニー日本支社コミュニケーション・マネージャーなどを経て2013年にさすがコミュニケーションズ設立。グローバル・ビジネスを想定した企業向けのコミュニケーション・スキル研修などを実施している。著書に『英語の仕事術 グローバル・ビジネスのコミュニケーション』(小学館)。メールは helen@sasugacommunications.com

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