夏の旅行、安上がりに楽しむ3つのお得ワザ
梅雨が明ければいよいよ夏本番。そろそろ夏のレジャーの計画が気になりますね。少しでも安上がりに夏の旅行を楽しむために役立つお得ワザを紹介します。
旅行にも「ふるさと納税」をフル活用
お得に旅を楽しむワザその1は、ふるさと納税の活用です。ふるさと納税は、自分の故郷や応援したい自治体に寄付をすることで、「寄付金控除」という税制優遇が使える仕組み。所定の手続きによって、一定の金額の寄付までが実質2000円の負担でできるのが大きな魅力です。
寄付先の自治体からは「お礼の品」として牛肉やお米など地域の特産物をもらえるのが特徴ですが、川下りやバーベキューなどその自治体で体験できるアクティビティーや、温泉の利用、宿泊割引などを返礼品として提供するところも多数あります。
例えば岐阜県大垣市では、花火大会の鑑賞とホテルにペアで宿泊できるプランを返礼品として提供。このプランでは、まず岐阜県大垣市に8万円の寄付をする必要がありますが、条件をクリアすれば後で所得税の還付を受けたり住民税を減らせたりして節税につなげることができます。その結果、2000円を負担しただけでペアプランを利用できることになります。
ふるさと納税で特に使い勝手がいいのが、もらえる返礼品をポイント化し、JTB西日本のパッケージ旅行などで使う方法です。金額やプランによっては、交通費と宿泊費を合わせ、旅行にかかる費用のほとんどをポイントで賄うことも可能です。
比較的手軽な寄付金額で使えるプランの1つが、大阪府和泉市の「阪九フェリーデラックス個室で行く和泉市ドライブ旅(ペア)」。同市に13万2000円の寄付をすると655ポイントがもらえ、このポイントを4日間のフェリーの船旅と和泉市内のドライブ、現地での宿泊代が含まれるペア向けパッケージ旅行の代金に充てることができます。
返礼品をポイントに変えるには、JTB西日本が運営するふるさと納税ポータルサイト「ふるぽ」(http://furu-po.com/)を通じての寄付が対象になります。ただし、全ての自治体のふるさと納税でポイントに交換できるわけではないので、事前に対象となる自治体はどこかの確認が必要。返礼品をポイントにする際の交換率も自治体によって違います。
ちょっと妥協してお得を狙う
2つ目のお得ワザは、お金をかける部分とそうでない部分のメリハリをつける方法。「多少の不自由があっても妥協できる」のであれば、安上がりになる選択肢が増えています。
旅先に向かう交通手段を安くしたい場合、選択肢の一つになるのが夜行の高速バスです。2017年7月の例では、東京・新宿を夜22時すぎに出発し、大阪に早朝6時に到着するコースだと、最安値は1700円(注)。ちなみに昼間の高速バスだと同区間の最安値は3900円(注)。夜出発にすることで朝イチから行動できるメリットもあります。(注:記事執筆時点の価格)
最近は夜行バスの種類も増え、トイレ付きや広めのシート、女性専用車など様々なタイプが登場。夜間にゆっくり眠っておきたい場合は、シートを150度のほぼフラットな状態まで倒すことができるタイプがおすすめです。
空の旅では、国内ではジェットスター、ピーチなどのLCC(格安航空会社)があります。機内食や飲み物のサービスを省略したり、機内設備を簡素化したりする代わりに料金が低価格なのが特徴で、大手航空会社の半額以下で利用できる場合もあります。ただし安い分、便数が限られたり、空港でのチェックインカウンターが遠いなど多少の不便がある点は注意しておきましょう。
夜行バス、LCC共に運賃は日にちや条件により大きく違うため、専用の比較サイトで小まめに最安値をチェックするのがおすすめです。また旅行会社のエイチ・アイ・エスや阪急交通社はLCCを利用した割安な旅行ツアーを提供しており、こうしたツアーを選ぶ手もあります。
旅行会社が専用サイトで紹介する「訳ありプラン」からも、お得な旅が見つかることが。「訳あり」の主な例は(1)チェックインできる時間が遅く、チェックアウトの時間が早い(2)宿泊日に工事や停電の予定がある(3)部屋からの眺望がよくない(4)低層階(5)日程が直前……など、少しだけ条件が悪いものが対象。通常の場合と比べた割引度はプランによりまちまちですが、千~数千円程度のお得が期待できるので、浮いた分を食事や観光などの充実に充ててもいいでしょう。
じゃらんnet(http://www.jalan.net/)では「訳ありプラン特集」、るるぶトラベル(http://rurubu.travel/)では「訳ありでお得なプラン」などの専用ページでこうしたプランを探すことができます。
特典付きの1日乗り放題券を使う
3つ目のお得ワザは、電車やバスが乗り放題になる周遊チケットの活用です。最近は訪日外国人の増加で、一定のエリア内を1日自由に乗り降りできる「一日乗車券」が多数登場しています。一日乗車券が使える路線内にある飲食店やレジャー施設の割引や特典がつくタイプも多いので、旅行出発前に必ずチェックし役立ててみましょう。
(ファイナンシャルプランナー 福島由恵、構成 日経BPコンサルティング 「金融コンテンツLab.」)
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。