向井理、モノは大事に ペンケース13年、マグ30年

革製品に限らず、「なるべく長く使えるものを買うようにしている」という向井さん。マグカップに至っては、30年以上、同じものを使い続けているとか。

「幼稚園の時に、自分で描いた絵を焼き付けたマグカップを作ってもらったんです。それを今も使っています。もう捨てられないですよね、ここまで来ると(笑)。

両親や祖母から、『モノは大事にしなさい、食べ物は残すな』と言われていました。だから今でも長く使えるものを買いたいと思いますし、食事は残さないように心がけています」

モノにあふれている時代だからこそ

「物欲があまりない」という一方で、「いつも食べ物のことを考えている」と笑う向井さん。食べたいものは、自分で作ることも多いという。

「食べたいものを自分で作るだけですよ。最近、親子丼食べてないなあ、と思って作ってみたり。そんなにおいしいとか、料理が上手というわけではないです。料理は、ストレス発散のために作っているところもあります。

最近買ったのは、伊賀の焼きもののおひつです。いつも土鍋で米を炊くんですけど、お米が余ったら、そのおひつに入れて、冷蔵庫で保管するんですよ。そして、また食べるときにレンジでチンする。そのときに、おひつの蓋を1分くらい水につけてから、蓋をして500wで3分温めたら、ふんわり炊きあがりの状態に戻るんです。お米がパサついたり、固くなったりしない。

そんなに高いわけじゃないし、割れない限り、ずっと使い続けられる。良かったので、母にも似たようなものを買ってプレゼントしました」

映画で描かれる終戦直後とは違い、今はモノにあふれている。いい時代だからこそ、何を選ぶかが重要だと考える。

「日々スーパーに行きますけど、特に野菜は日本産のものを選ぶようにしています。それは国内でできたものを消費したいから。フランスみたいに食料自給率が高い文化的な国もたくさんあるなかで、日本の自給率はまだまだ低いらしく。そこは上げていかないとと思いますし、日本人としてやっぱり日本のものを食べたいですね。

今回の映画で描かれるのはモノのない時代です。それに比べると、現在はモノにあふれた世界。選択肢が広がったことはいいことだと思いますが、その一方で、選択肢をどう使うかによって、間違った方向にも行ってしまう時代だなと思うんです。

いい時代だけど、いい人生にするかは、その人次第。いい人生を送るために、モノの買い方や選び方が、大事な時代だと思いますね」

家では炊飯器ではなく、土鍋で米を炊く。「炊き込みごはんは特に、土鍋で作った方が圧倒的においしいと思います。ダシを入れて炊くので焦げやすくなりますけど、その焦げを食べるのが好きです」

貧しいけれど卑しくならないことの大切さ

『いつまた、君と』で向井さんが演じるのは、自身の祖父をモデルとした「芦村吾郎」。吾郎は曲がったことが嫌いで実直な性格。そのため戦後の激動期に人にだまされ、職を失ったり、食うにも困ったりと、人一倍苦労しながら、一家を懸命に支える。

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