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国産木材振興、玩具が一役 くらしに木の香り

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豊かな森林資源を抱える地方自治体や森林組合が、企業やNPO法人と連携して地元国産材の全国PRに乗り出している。消費者に身近な玩具や文具、企業の宣伝グッズなど様々な木材製品の開発・販売を通じて国産材の普及や林業後継者の育成を促すのが狙いだ。2020年の東京五輪のメーン会場となる新国立競技場の屋根部分は国産木材を活用して「国産材復権のレガシー(遺産)」にする構想もある。関係者がめざすのは、幼児から高齢者まで「くらしに木の香りとぬくもりを届ける」ことだ。

NPO法人芸術と遊び創造協会が運営する「東京おもちゃ美術館」(東京・新宿)。廃校になった公立小学校の跡地を活用した室内に木製の玩具を集めたコーナーがある。その一角に立つ樹齢80年の樹皮を削った白い大木は、大分県との県境にある熊本県小国町特産の小国杉だ。

杉の周囲には九州山地のヒノキ材を敷き詰め、木の香りが漂う。2000個の木のボールで埋まる「木の砂場」で子どもたちが笑顔で遊んでいた。2歳の息子を連れて訪れた新宿区在住の主婦、永妻弘子さん(30)は「都会には自然がないので、木のぬくもりが感じられるここに来るとほっとします」と話す。

周囲を森に囲まれた熊本県小国町では特産の小国杉を全国にPRするために13年11月に同町と森林組合が連携して「ウッドスタートプログラム」という国産材普及計画を始めた。15年からはIT(情報技術)システム開発企業の協賛も得て広報活動を強化している。住宅用木材の販売促進や林業後継者の確保を目標に14年には小国杉で作ったパズルや動物などの玩具を東京おもちゃ美術館に展示。木製玩具にととまらず、モバイル専用台や企業宣伝用のしおりなども小国町森林組合のインターネットで販売した。

「写真を送ってくれれば、作れるグッズは何でも請け負います」と森林組合の入交律歌さんは話す。ただ人口減と少子高齢化が進む小国町では木製グッズの制作者は町内に5~6人しかいない。林業や木材業に従事する後継者の確保は死活問題。町では移住者も受け入れ、町内で生まれた子ども全員に誕生記念の木製玩具もプレゼントしている。「ネットの注文が増えるにつれ、作り手不足の問題が浮き彫りになっています」と入交さんは訴える。

森林が総面積の7割を超える秋田県由利本荘市は2月に東京おもちゃ美術館と連携して暮らしに木の文化を定着させる「ウッドスタート宣言」を発表した。計画の要となるのが東京おもちゃ美術館のアドバイスを受けた「木のおもちゃ美術館」。廃校となった小学校の一部を活用し、18年7月に同市内での開館を目指す。コンセプトは秋田県産の木材を活用した「子どものころから木に親しむ遊び場」だ。

秋田県では子どものころから国産材に触れて将来の後継者の育成につなげる「木育」と呼ばれる事業が盛んだ。木製二輪車などユニークな商品開発を手がける企業の一つがワークス・ギルド・ジャパン(秋田市)。これまで木製の子供用二輪車、間伐材を使った音響装置、室内のオブジェにも使える幾何学模様の立体木製パズルなどを開発。グッドデザイン賞も受賞し、年間100台生産する木製二輪車は東京都内の高級百貨店や専門店でも販売されている。現在は高齢者のための介護用木製移動車の試作を重ねている。デザイナーの大野英憲さんは「暮らしに秋田杉の香りを感じてもらえる商品をこれからも開発したい」と意気込む。

国産材を活用したIT機器を開発・販売する企業も登場している。電子機器製造の台達電子工業(デルタ電子)グループのアドトロンテクノロジー(東京・港)は水耕栽培器に国産の天然木を使った。

水耕栽培器「foop(フープ)」は16年4月に発売。今年3月に価格を1万円下げた「foopライト」(税別3万8500円)を発売した。側面に飛騨産のブナやサクラを使用。原木を25ミリ厚に切った後、6カ月かけて乾燥させ、加工する。「ハイテクな装置だが、木材を多用することで優しいデザインになりインテリア家具として家庭に溶け込む」(IoT事業開発部のシェ・ユンホウゼネラル・マネージャー)。中に種をまいて照明や温度をコントロールしながら、室内で葉物野菜を育てる。内部の温度や湿度、照度、二酸化炭素(CO2)の濃度、水位を様々なセンサーで把握し、集めた情報をスマホに送信。利用者は専用アプリで野菜やハーブの育成環境や成長状況をスマホで確認できる。昨年発売した初号機は150台発売、今年は低価格版も投入し、1000台以上の販売を目指す。

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