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琥珀の中に恐竜時代のひな鳥 頭、翼、足、皮膚も保存

2017/6/24

新たに発見されたエナンティオルニス類のひなは、風切羽は完全に生えそろっているものの、それ以外の羽毛は薄く、明確な羽軸のない獣脚類の羽毛に似ている。

生まれたばかりのひなに風切羽があるという事実は、エナンティオルニス類は生まれたときから飛行能力を持ち、現代の鳥類ほど親に依存していなかったという説を裏付けている。

翼の羽毛は、現代の鳥類と異なり、生まれたときから飛行能力があったことを示唆している(PHOTOGRAPH BY MING BAI, CHINESE ACADEMY OF SCIENCES)

しかし、早い自立は代償を伴った。攻撃を受けやすい状態が長く続くことになったと、研究チームは指摘している。その証拠に、エナンティオルニス類はひなの化石が数多く発見されている(白亜紀の鳥類でひなの化石が確認されているのはエナンティオルニス類のみ)。

この化石は2014年、中国騰衝にある琥珀博物館の館長グァン・チェン氏がミャンマーで購入したものだ。チェン氏は当初、謎の「トカゲの爪」が閉じ込められた琥珀があると聞かされていた。今回の研究の共同リーダーで、中国地質大学のリダ・シン氏に見てもらうと、エナンティオルニス類の足の爪であることがわかった。シン氏らが琥珀の画像分析を行ったところ、分厚い琥珀の層と炭化した植物、粘土が入った泡の下には、さらに驚くべきものが隠されていた。

この琥珀の発見者は当初、「謎の」トカゲの爪を見つけたと考えていた。調査の結果、恐竜と同じ時代を生きた鳥の足だと判明した(PHOTOGRAPH BY MING BAI, CHINESE ACADEMY OF SCIENCES)

「CTスキャンを行うまで、両足と羽毛しかない(と思っていました)。画像を見たときは本当に驚きました」とシン氏は振り返る。

「驚きはこれだけでは終わりませんでした」と言うのは、シン氏とともに研究を率いたカナダ、ロイヤル・サスカチュワン博物館のライアン・マッケラー氏。「羽毛の構造を調べていると、体の各部位をつなぐ透明な皮膚が見えたのです」

「ベロン」は2017年7月末まで、上海自然博物館で特別展が行われている。

皮膚などの軟組織まで保存されていたため、すでに絶滅した古代の鳥類について新たな情報を得ることができた(PHOTOGRAPH BY MING BAI, CHINESE ACADEMY OF SCIENCES)

(文 Kristin Romey、訳 米井香織、日経ナショナル ジオグラフィック社)

[ナショナル ジオグラフィック ニュース 2017年6月14日付]

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