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おしゃれ空間に ビアガーデン変身に4つのトレンド

平成ビアガーデン事情(第1回)

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NIKKEI STYLE

ここ数年、都市部を中心に「平成のビアガーデンブーム」ともいえる現象が起こっている。百貨店屋上やホテルの庭園、複合商業施設のテラスエリアなどで次々と夏季限定のビアガーデン・ビアテラスが新規オープンしているのだ。いや4月5月から営業開始する店舗が大半を占めることを考えると"夏季限定"とはいえないかもしれない。2004年から毎年ビアガーデンに関する意識調査を実施・発表しているキリンビールによれば、ビアガーデンへの関心は高く、1人がビアガーデンで使う平均予算も3年連続で増加しているとのこと。

若年層中心にビール消費量が減少傾向の一途をたどる中、なぜ今「ビアガーデン」なのか。「昭和の夏の風物詩」ともいわれ一度は廃れかけたビアガーデンが再び注目されている背景とは。最新ビアガーデン事情を探ってみたい。

急増するビアガーデン

筆者が運営する専門情報サイト「東京ビアガーデン情報館」では、都内ビアガーデンの情報を05年から毎年更新してきた。10年ごろまで掲載店舗数は減少傾向にあった。東京駅隣接の大丸や銀座東芝ビルなど、ビル解体に伴って閉鎖を余儀なくされた老舗ビアガーデンも少なくない。

ところが12年以降、状況は大きく変わった。「ビアガーデン」あるいは「ビアテラス」を新規にオープンする商業ビルや飲食店がじわじわと増え始めたのだ。例えば横浜タカシマヤは、1959年の開店以来初という屋上ビアガーデンを16年にオープン。席数460席と規模も巨大だ。数多くのビアガーデンがひしめき合う新宿、渋谷の他、関東では吉祥寺、立川、大宮、川崎、横浜など主要ターミナル駅周辺に大規模な屋上ビアガーデンが林立している。「六本木ビアガーデン」を運営する株式会社香和取締役・鳥居氏は「ここ数年は特に好調。いい物件さえあればさらなる出店も検討したい」と語る。

ホテルや高級レストランで「ビアガーデン」という名称を積極的に採用するようになったのもここ数年の特徴だ。ひと昔前のビアガーデンを知る世代にとってはややあか抜けないイメージと結びつきやすい単語でもある。ぬるいビールに焼きそば、枝豆、唐揚げといった平凡な料理。見上げれば会場一面に吊るされた提灯が揺れ、流れてくるのは歌謡曲やハワイアン、そして会社の部署飲みで大挙して押し寄せ大騒ぎするネクタイ・スーツ集団……。

しかし今、そんな昭和レトロなビアガーデンはむしろ希少な存在だ。「ビアガーデン」というワード自体が新鮮なイメージで受け止められるようになってきたのだろう。昭和スタイルのビアガーデンを知らない20~30代の人に話を聞くと、夜空や自然の風を感じながら気の合う友人たちと非日常的な夜を過ごせる場所といったイメージを持っているようだ。

多様化と差別化戦略で女性客も魅了

それでは今、どういったビアガーデンが主流となっているのか。昭和世代の典型的な"ビアガーデン観"と対比させて見ていきたい。

<その1:開催時期>ビアガーデンは夏季限定 → 肌寒い4月初旬から続々オープン

ビアガーデンの開催時期は年々前倒しになっている。10年前は5月の連休直前にオープンする「ニユートーキヨー数寄屋橋本店ビヤガーデン」(現在は閉店)が東京では早く、多くのビアガーデンは6月もしくは7月に入ってからのオープンだった。現在トップバッター組はなんと桜開花前の3月、そして半数以上は5月末までに営業を開始している。つまり梅雨入り前だ。

東京タワー下で開催されているビアガーデンの2017年のオープン日は4月7日。気温が上がらない日や雨天用に半数近い席が開架式のビニール屋根・囲いを備えている。雨天リスク軽減のためこうした設備を導入しているビアガーデンは少なくない。

「でも5月のビアガーデンなんて寒くない?」 そう疑問を感じた人もいることだろう。実は5月の気温は結構高いのだ。2014年以降の平均気温は4年連続で20度を超えている。2017年5月の日中最高気温平均は25.1度で夏日は17日間、30度超えの真夏日も1日あった。寒いどころかむしろ「ビアガーデン日和」な日が多い月だったともいえるだろう。

<その2:利用客層>会社の部署飲み大集団 → 女性同士にカップル、時におひとり様も

一昔前ビアガーデンといえば「会社の部署飲み会」が主流で、大人数で訪れるケースが多かった。平成に入りそうした「会社飲み」が減ったことが一時期のビアガーデン衰退につながった要因ともいわれるが、近年はプライベートかつ少人数で利用する人が増えている。結果、長机を何列も並べるテーブル配置は姿を消し、四人がけ、二人がけの丸テーブルなどを散りばめた会場が圧倒的に多くなった。

樹々が生い茂る南国ビーチリゾートのようなおしゃれな空間設計にしたり、ぜいたくなソファでくつろげるVIP席を用意する店舗もあり、ビアガーデンで女性だけのグループを見かけることも増えてきた。さらになんと「おひとり様ビアガーデン」もある。単身でふらり立ち寄って気軽に飲めるよう、テラスや屋上の柵沿いに"おひとり様歓迎"のカウンター席を設けたり、立ち飲み席を作るビアガーデンまで登場しはじめたのだ。

<その3:ドリンク・お料理>ビールを中ジョッキで飲みまくる! → ハイボールにワイン、おしゃれカクテルも

最近ビアガーデン取材で写真を撮影するときに困惑することがある。黄金色のビアジョッキがぶつかり合う乾杯シーンの絵が欲しいのだが、ビール率がそれほど高くないのだ。しょっぱなから過半数がハイボールということもあれば、ワインやサワーも人気。ビアガーデンはもはや「ビール」だけの場所ではなく、ビールが苦手な人も十分満足できるスポットとなっている。

飲み放題メニューに含まれるドリンクも多様化している。ビュッフェ方式の百貨店屋上ビアガーデンのドリンクコーナーをのぞくと、好きな味のハイボールやサワーを自分で作れるよう、色とりどりのシロップや割り材が用意されている。また麦や芋など各種焼酎の一升瓶、さらには熱かんマシーンまで。

ビール自体にも新たな潮流が生まれた。そう、クラフトビールだ。よなよなエールなどを発売するヤッホーブルーイングが手掛ける「よなよなビアガーデン(アークヒルズ)」では、このビアガーデンのためだけに特別醸造されたビールも提供される。さらには「ビアガーデン」ならぬ「ハイボールガーデン」「シャンパンガーデン」も誕生し、夏の"屋外飲み"市場はビールを越えて拡大している。

<その4:企画>毎年定番スタイル→旬テーマを盛り込んだ企画で差別化

ビアガーデン急増により、エリアによっては競争も激化している。ブームとはいえひとりがワンシーズンに訪れるビアガーデンの数はさほど多くはない。先述のキリンビール大学調査によると、ビアガーデンを訪れたい回数を2回と答えた人が最多で26.6%、次が1回で21.1%。毎年変わらぬ定番スタイルで開催しているだけでは飽きられてしまう。「次は別の場所で」と思われてしまうかもしれない。

人気ビアガーデンの中には、毎年旬のテーマやトレンドを盛り込んだ新しい企画を打ち出しているビアガーデンや、エッジのたったコンセプトで話題となっているところもある。たとえば東京サンケイビルで開催される「天空のビアガーデン~Terrasse」の2017年のテーマは「Botanical Tavern(ボタニカル タヴァーン)」。コース料理も毎年がらり一新しており、常連客にとってはそれが楽しみとなっている。先述の横浜タカシマヤでは生産者の名前が書かれた新鮮野菜コーナーを設け、食の安心・安全へのこだわりという点で差別化を図っている。

次回からは、おすすめのビアガーデンを紹介していく。この夏といわず、梅雨空の下でも楽しんでほしい。

(ライター 和田亜希子)

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